コロラド州アスペン発--Hewlett-Packard(HP)が、ビデオカメラを使用した映画館での海賊版撮影行為を防止する映写技術を開発しているという。
有名なベンチャーキャピタリストであり、Kleiner Perkins Caufield & ByersのパートナーでもあるTom Perkinsは、Progress & Freedom Foundationの年次カンファレンスの一環として米国時間8月23日に開かれた会食において、こういった研究の存在を示唆した。
同氏は「HPの新たな映写技術によって、映画業界は(観客席で)ビデオカメラを回すティーンエイジャーの心配をしなくても済むようになるだろう」と述べている。
HPの広報担当者は、同社がPerkinsの発言内容に当てはまる研究プロジェクトが進行していることを認めたが、それ以上の詳細は語らなかった。
この技術が実現すれば、ビデオカメラを使った海賊行為を防止することができる。こういった海賊行為による製品は、低画質であるものの、映画業界を悩ませる存在となっている。なお、2005年春には、著作権者の許諾を得ずに映画をビデオテープに収める行為を犯罪と見なす連邦法が制定された。
HP以外にも、Cineaという企業が類似のアイデアを実現させようとしている。Cineaは、このアイデアで2002年に米国立科学財団(National Science Foundation)から200万ドルの助成金を得た。同社の提案書によればその技術は、フィルムをビデオテープに収める際に映像が崩れるよう「映写時の光源のタイミング」をばらつかせるものだという。
なお、Cineaは2003年にオーディオ業界の先駆的企業であるDolby Laboratoriesに買収された。
Perkinsは、HPが計画していることについて詳しく述べなかったが、話したことは秘密にしておくべきだったと冗談めかし、「こんなことを言ってしまって、後で殴られてしまうかもしれない」と述べた。
HPは、オフィスやホームシアター用のデジタルプロジェクタ製品群を販売している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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