人気の高いゲームタイトルやピアツーピア(P2P)ファイル共有ネットワークを悪用する、ゲームマニアを狙ったワームが広がりつつあると、セキュリティベンダーが注意を呼びかけている。
「Hagbard.A」というこのワームは、PtoPネットワーク上で、「Grand Theft Auto: San Andreas」や「Need for Speed Underground 2」など、400種類の人気ゲームの違法コピーのように自らを偽装していると、Sophosは米国時間29日に出した勧告のなかで述べている。
PCにダウンロードされたHagbard.Aは、感染したPCのファイル共有フォルダに自身をコピーし、Windows Messengerを使って他のマシンへの感染を試みる。ほかのインスタントメッセージ利用者に送信されるメッセージには、ワームへのリンクが張られ、「please download this...its only small brb.」と書かれている。
Sophosのシニア技術コンサルタント、Graham Cluleyは、「このワームはインスタントメッセージの形で出現するため、ユーザーのなかには自分のPC上にあるウイルスからではなく、友人や同僚からだと思ってだまされる人もいるかもしれない」と述べている。
セキュリティ専門家によると、Hagbardは感染したコンピュータにウェブサーバプログラムをインストールするなど、これまでのインスタントメッセージング型ワームにはない部分が見られるという。
インスタントメッセージング専門セキュリティプロバイダー、IMLogicの製品管理ディレクターArt Gillilandは、「これは興味深い習性を持っている。ウェブサーバをダウンロードして、リモートアクセスを可能にするため、ほかのIMワームからシステムにダウンロードされるスパイウェアやアドウェアより悪質だ」と述べている。
ウイルス作者らがこの技術のテストを終了し、本格的な利用を開始していることから、このような悪質なIMワームがさらに登場する可能性があると、Gillilandは付け加えた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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