人気ゲームの「Grand Theft Auto: San Andreas」のPC版で、改造機能を利用すると露骨な性的表現を含むミニゲームができるようになる問題に関して、このゲームの発売元であるRockstar Gamesが自社の見解を示した。この問題は、2週間前から大きな論議を呼んでいたものだ。
米国時間13日に発表した声明のなかで、Take-Two Interactiveの子会社である同社は、いわゆる「Hot Coffee」と呼ばれる改造機能(mod)に責任を持たない姿勢を示した。同社は、この改造機能は「それを目的としたハッカーグループの作業」の結果であり、「このハッカーグループがゲームの公式版にある複数のシーンを改造したことが深刻な問題につながった」と述べた。
現在、この件に関して、米国のEntertainment Software Ratings Board(ESRB)とオーストラリア政府がそれぞれ調査を進めている。両者は、改造後にアクセスできる性を題材にしたミニゲームとヌードモデルが元々このゲームのなかに隠されていたか、それとも改造機能によって追加されるのかという点に特に注目している。
報道陣に対して口が重いことで有名なRockstar Gamesは、「Hot Coffee」改造機能が暴露されて以来、ほとんど発言を行っていなかった。この改造機能の出所に関する議論では、一般メディア、ゲーム愛好者向けのメディア、主要な企業や金融会社の中からさまざまな話が出されている。
Rockstar Gamesは、声明のなかで、改造機能を作成したのがハッカーであることを示しているだけではなく、ハッカーの手口に関する詳細情報も提供している。「ハッカーは、ゲームのソースコードをいったん逆アセンブルし、その後それを組み合わせ、コンパイルし直すことで、Hot Coffee改造機能を作成した」(同声明文)。
同社はまた、Hot Coffeeを無効にするための手段を講じる意思があることも明らかにしている。「Hot Coffeeは、それを意図した技術的変更やゲームのソースコードのリバースエンジニアリングなしには作成不可能であることから、われわれは現在ソースコードのセキュリティ機能を高める方法を探っているところだ」(同声明文)
さらに、Rockstar Gamesはこの改造機能の出所の特定に加え、非営利の評価機関であるESRBの調査に応じることも報告し、ESRBの調査を支援するにあたり、できることはなんでもすると述べている。
「われわれは、ESRBがHot Coffee改造機能を取り巻く状況を調査するにあたって、これを支援するため、入念な作業を継続して行う。われわれは引き続き、ESRBが『Grand Theft Auto: San Andreas』に与えた『M(17歳以上)』というレーティングが適切であると信じている」(同社)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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