アクセラテクノロジは7月5日、商品の評判にフォーカスしたブログ検索エンジン「AccelaNavi(アクセラナビ)」を開発し、検索サービスのベータ版を公開した。8月末には正式サービスにする予定だ。
同社は、富士通のスピンアウトプログラムによって、高度ビジネス検索エンジン開発グループがスピンアウトして2001年7月に設立された。主力は、企業内サーバなどで利用される高速全文検索システムの「Accela BizSearch」で、AccelaNaviにもこのシステムのエンジンが利用されている。このエンジンの特徴は、文章を1文字単位で解析する「N-gram方式」に日本語処理技術を融合させた点だ。
「楽天やテクノラティで検索できないものが検索できる」と意気込む社長の進藤達也氏 |
代表取締役社長の進藤達也氏は、「一般的な検索ではGoogleのように圧倒的に強い企業が既にあり、真っ向から勝負をしても勝ち目はない。それよりは、急速に普及するブログにおいて、企業の一方的な情報ではない個人のによる消費者視点でのコメントに着目するのが今はいいだろうと判断した」と、サービスを開始する背景を語った。そのうえで、「米国などの調査を見ると、検索サービスを利用する目的の多くはショッピングで、日本もこれが中心になると考えている。それならば、はじめからショッピングにフォーカスし、検索サービスをECサイトの集客力の強化や売り上げの増加につながるように支援するツールと位置づけて打って出た」と言う。もちろん、通常のブログ検索サービスとして使えるのだが、ECという特色を打ち出すことで、差別化を図るというわけだ。
AccelaNaviは、国内のブログ記事をほぼすべて網羅することを目標にしている。具体的には、検索対象の記事数を8月末の正式版までに5000万記事、2006年3月には1億以上の記事にする。現在は、1200万記事程度を、数時間に1回の割合でpingサーバを中心に巡回して全文をインデックス化している。正式版以降では、この頻度を10〜15分に1回程度に引き上げる予定だ。
また、大きな特徴の1つは、検索ワードの部分一致が可能なN-gram方式をによって、たとえば英数字などで構成される電器製品の型番号がうろ覚えでも、最初の数文字だけで検索できる点だ。具体的な例を挙げると、パナソニックのデジタルカメラ「LUMIX」を検索するときに、「パナ LUMI FZ」と入力するだけで、絞り込んだ検索結果が表示される。
こうしたデモを披露しながら、進藤社長は「ここにきて相次いでブログ検索サービスがリリースされているが、こうした部分一致で検索できるのはAccelaNaviだけだ。5万記事を対象にして国内最大のブログ検索をうたっている楽天のブログ検索や、テクノラティでは同じ検索をしても1件もヒットしない。検索はインデックス化している数が多くても、そこから取り出せなければ意味がない」と自社サービスの優位をアピールした。
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