コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS、辻本憲三理事長)は、カーナビソフト海賊版の販売で逮捕者が出たことで、カーナビゲーションユーザーに対し、著作権法や使用規定に従ってソフトを使用するよう注意を呼びかけている。
岩手県警生活環境課と水沢署が14日、著作権法違反の疑いで逮捕したのは、オークションサイト「ヤフーオークション」を悪用し、権利者に無許諾で複製したカーナビゲーションソフトを販売していた岩手県の会社員の男性。
被疑者が不法に販売していたのは、ゼンリンのデータベースを元に、ザナヴィ・インフォマティクスが制作した「バードビュー ロードマップ全国版」など。ゼンリンが権利を持つデータベースの著作物について、同社が告訴していたもの。
カーナビゲーションの普及にともない、海賊版を販売する業者が目立ち始め、ACCSが協力した著作権侵害事件は04年度以降、今回で6件目となる。しかし、カーナビゲーションソフトは、高付加価値なデータを凝縮しながら、劣化することなく容易にコピーでき、コピー品も正規品と同じように利用できることから、今後、さらに海賊版の販売が増えることが懸念されている。
ACCSではこうした状況を受け、ゼンリンと協力し、カーナビゲーションユーザーに著作権法の正しい理解を求める呼びかけを開始した。ゼンリンのカーナビゲーションソフトのパンフレットに「コピー禁止マーク」や著作権に関する注意事項を掲載し、著作権法や使用規定に従ってソフトを使用するようもとめていく。
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