バイアコム インターナショナル ジャパン(VIJ)は6月2日、携帯電話とブロードバンドに向けた新サービスブランド「FLUX」を立ち上げたと発表した。VIJは、米MTV Networksがデジタルメディア事業のグローバル展開に向けて2005年1月に設立した企業だ。FLUXブランドの下、同社はデジタルメディア向けエンターテインメントビジネスに本格参入する。
FLUXの第一弾としてVIJでは、6月30日よりauの着うたの公式サイトとして、月額315円(税込)にて音楽とムービーの配信を開始する。また、コンテンツを軸としたユーザー同士のコミュニケーションを促進させるため、購入したコンテンツを他人に公開できる「マイリスト機能」や、推薦するコンテンツを紹介する「レコメン機能」などを用意する。6月末のサービス開始はau向けのみだが、今後他の携帯キャリアでも同様のサービスを展開する予定だ。
コンテンツの目玉となるのは、2004年に全米デビューしたUtadaとのタイアップ作品だ。VIJでは、Utadaのアルバム「EXODUS」と、映画監督の森本晃司氏のアニメーションを組み合わせた携帯電話向けミュージックビデオシリーズを制作する予定だ。会見場にはUtadaも登場し、「世界初の携帯電話向けミュージックビデオの制作に関わることができてうれしい」とコメントも述べたが、残念ながら会見場でのUtadaの写真は、ウェブ上にて公開することは禁止された。
VIJ デジタルメディア事業部ジェネラルマネージャー、トニー・エリソン氏(左)と、MTV Networks副会長、ウィリアム・ローディ氏。ウェブ上でのUtadaの写真の公開は認められていない |
またFLUXでは、携帯電話とPCのサービスを連携させていく予定だ。現段階でPC向けのサービスは用意されていないが、「将来的には携帯電話でもPCでも使える統一のアカウントを用意し、両方のプラットフォーム上でコンテンツのダウンロードができるようになる」と、VIJ デジタルメディア事業部ジェネラルマネージャーのトニー・エリソン氏は説明した。
FLUXはまず日本で展開されるが、MTV Networks副会長 兼 MTV Networks Internationalプレジデントのウィリアム・ローディ氏は、「FLUXはわが社のデジタルメディア事業の第一歩だ。今後FLUXブランドを他の市場に拡大し、日本で制作するコンテンツをMTV Networksの持つ世界的なネットワークを通じて全世界に配信する」と述べた。
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