Netscapeの立ち上げに携わったMarc AndreessenとMike Homerがベンチャービジネスに戻ってきた。2人は今回、テレビやラジオ番組のほか、一般の人が作成したコンテンツを配信/閲覧できるTivo似のオンラインネットワーク「Open Media Network」を開設した。
Open Media Networkは、まずは従来のテレビ放送局と独立系映画会社を対象に、インターネットを使ってコンテンツを配信する仕組みを提供していく。その後、一般のPCユーザーも、作成したファイルを公開できるようにしていく予定だ。なお、Open Media Networkの利用は無料だという。
同サービスは、Tivoとファイル交換のBitTorrentを融合したものといえる。作成者のコンテンツはPtoPネットワーク上を流れる。視聴者は、テレビ番組表のようなプログラムディレクトリを利用して、個々のコンテンツを検索し、自動ダウンロードを申し込むことができる。
Open Media Networkでは、Homerが会長を務めるコンテンツ配信サービスKontikiの技術を利用する。そのため、Open Media Networkは、Kontikiの宣伝にもつながることが期待されている。
Kontikiに加え、Open Media Foundationの会長も務めることになったHomerは「一般に公開されているコンテンツをインターネット上で無償で閲覧できるコンシューマ向けサービスを構築したいと考えている」と述べた。「現在、コンシューマはこれらのコンテンツを容易に配信/閲覧することはできない。配信や閲覧を実現する技術は一部のアーリーアダプターに利用されているだけであって、一般のコンシューマにも受け入れられているとは言い難い状況だ」(Homer)
このところ、オンラインで大容量ファイルを配信/検索したり、コンテンツを管理したりするためのツールが登場しており、Open Media Networkもその1つとなる。
例えば、ポッドキャスティングの仕組みが登場したおかげで、インターネットラジオ局や一般ユーザーは、音声コンテンツを公開したり、ダウンロードサービスに登録してこれを入手できるようになった。
また、PtoP支援団体Downhill Battleは先頃、「BlogTorrent」というソフトウェアを発表している。これは、ユーザーがブログやウェブサイトに掲載した大容量コンテンツを配布するのを支援する目的で作られたもので、BitTorrentの技術を利用している。この他にも、カナダの学生が開発した「Videora」を利用すると、テレビ番組をはじめとする動画コンテンツを検索したり、それらを視聴するためのサービスに申し込むことができる。
Open Media Networkは、Andreessenも顧問を務める非営利団体Open Media Foundationの支援の下、スタートする。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」