Yahooは、全ての製品やサービスを、MicrosoftのInternet Explorer(IE)だけでなく、Firefoxブラウザにも対応させる計画を進めていることを明らかにした。同社が提供する製品やサービスの多くは現在、IEのみに対応している。
Yahooは2月にFirefox用の検索ツールバーをリリースしているが、オープンソースである同ブラウザのユーザーは、Yahooから提供される機能の一部にアクセスする場合、IEを使用しなければならなかった。例えば、Yahoo Messengerのユーザーは、Firefoxを利用してオンラインアバターをカスタマイズすることは現在も不可能なので、IEを用いなくてはならない。
Yahooの関係者は米国時間15日、「Firefoxの人気が爆発的に高まっていることを受けて、Yahoo製品を動作確認するブラウザのラインアップに、Firefoxも加えることとした。今後Yahooが開発する全ての新製品で、Firefoxを利用したテストが行われる」と述べている。
しかし、アバターのカスタマイズも含め、現行の全サービスをFirefoxユーザーはいつ利用できるようになるのか、Yahooはまだ発表していない。
「Yahooは、Firefoxユーザーが着実に増加していることを認識しており、ユーザーエクスペリエンスの向上に努めている。正確な対応時期はまだ明言できないが、現在は、アバターのFirefoxサポートに関して鋭意作業中だ」と、前述の同社関係者は話した。
豪Frost & SullivanのシニアインダストリーアナリストFoad Fadaghiは、Yahooが2大ブラウザに対応する新製品を発表することで、Firefoxの人気がますます高まると予測している。
「今のFirefoxには勢いがある。インターネットユーザーは、ブラウザの大規模な乗り換えが起こるのではないかと様子をうかがっている。彼らは、もはやMicrosoftの一人勝ちではないことが分かっているのだ」(Fadaghi)
Fadaghiはまた、YahooがFirefoxへの対応を進める理由の1つとして、同ブラウザとGoogleの間に強い結びつきがあることをあげた。
Firefox 1.0が昨年末にリリースされた際、そのデフォルトホームページにはGoogleの検索サイトが設定されていた。
「Googleはすでに十分なサポートを提供しており、Yahooはこれに対抗意識を燃やしている。まるで陣取り合戦のようだ」(Fadaghi)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」