政治というものは実に不思議な取り合わせを生み出すものだ。米財務長官のJohn Snowは米国時間6日に、ロックバンドU2のリードシンガーでiPodのCMでも有名なBonoの名前が、世界銀行の次期総裁候補として浮上していると述べた。この結果、BonoはくしくもHewlett-Packardの前CEO、Carly Fiorinaと競争することになった。先週、世銀総裁候補の1人としてFiorinaの名前もあがっていたからだ。
世界銀行にとって、明らかにこれは難しい選択といえる。そこで、2人をいろいろな面から比較してみて、世界銀行に力を貸すことにしよう。
協調性
Fiorina:CompaqトップだったMichael Capellasと2人で、合併後のHPを率いていた時期もあったが、この共同CEO制はあまりうまくいかなかった。
Bono:ブルースギターの大御所B.B. King、オペラ界の巨匠Luciano Pavarotti、生前のFrank Sinatra、そしてDestiny's ChildのBeyonceともデュエットを歌ったことがある。
欧州の歴史への造詣の深さ
Fiorina:大学時代に中世史を専攻
Bono:17世紀に建てられたアイルランドの城で大ヒットアルバムをレコーディングした経験あり
犯罪歴
Fiorina:HPによるCompaq合併の際、株主からの支持集めのやり方について、連邦規制当局から調査を受けた
Bono:サンフランシスコで1987年に行われたフリーコンサートの際、市の保有する建物に「Stop the Traffic. Rock and Roll」とスプレーで落書きして、市警に逮捕された
財務面の実績
Fiorina:安定した売上成長を実現できずに解雇された
Bono:最後に行った大規模なコンサートツアーでは、1億1000万ドル以上の興行収入を記録し、音楽業界でトップに立った
偏見との戦いに関して
Fiorina:彼女の仕事ぶりは、働く女性たちを常に刺激してきた
Bono:彼の仕事ぶりは、たまたまRobin Williamsにそっくりな小柄なロックスター志望者を刺激してきた
最近の出来事
Fiorina:4200万ドルの退職金を待っている
Bono:今年U2がロックの殿堂入りするのを待っている
結論:Bonoは英国のマスコミから支持を得ており、Fiorinaよりもはるかに強力な財務面の実績がある。また、Bonoなら世界銀行のミーティングとコンサートツアーを一緒に行うことで経費を節約できる。「これからLou Reedの曲を歌いたいと思うが、その前にちょっと決議案11-A02Bについて・・・」という具合だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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