Googleが米国時間7日に、デスクトップ検索ソフトウェアの正式版を発表する予定だ。同ソフトウェアには開発者向けキットが付属し、FirefoxやNetscapeなどのウェブブラウザをサポートしている。
Googleは、画像や電子メール、Microsoft Officeを使って作成された文書、Internet Explorerのウェブページが検索可能なアプリケーションを間もなく発表する。同アプリケーションは、およそ5カ月間のパブリックベータ段階を経て誕生する。同アプリケーションでは、映像/音楽ファイルやPDFファイルに加え、人気急上昇中のFirefoxなど、3種類のウェブブラウザで行ったネット閲覧の履歴が検索可能だ。
また同アプリケーションにはソフトウェア開発者キット(SDK)が付属しており、誰でも新たな検索プラグインを構築できる。Googleはすでに、チャットソフトTrillianを使ってなされた会話の履歴を検索するためのプラグインを開発済みだ。
GoogleのプロダクトマネージャNikhil Bhatlaは、「Googleのデスクトップ検索アプリは、ユーザーが目にしたあらゆる物のコピーを保存する」と語り、さらに次のように続けた。「これは、あるアプリケーションがクラッシュした際に非常に便利だ。これを使えば、作成していた最後の文書のテキストを入手できる」
そのため、完全版ではセキュリティがより重要な要素となっている。Bhatlaによると、パブリックベータ版では、(ユーザーの意向に反して)プライバシーに関わる文書もインデックス化することができたが、正式版ではパスワードで保護されたWord/Excelファイルがインデックス化されない仕組みになっているという。また同ツールでは、安全なウェブサイトのインデックス化を拒否することも可能だ。Googleは以前、ハッカーによって個人情報が盗まれる可能性があるとして、同ソフトウェアのアップデートを行った。
Googleはこれまで、消費者向けデスクトップの分野で厳しい競争にさらされてきた。同社の最大のライバルであるYahooやMicrosoftのMSNが先頃、同様のツールを発表している。それに加え、新興企業が次々と市場に参入し、ウェブユーザーの注目を集めようと凌ぎを削っている。なかには成功を収めている企業もある。Blinkxは4日、同社のデスクトップ検索ツールを使って行われる検索件数が1日当たり1億回に達したと発表した。
検索企業各社は、デスクトップ検索を使って、新たなウェブ検索ユーザーを囲い込みたいと考えている。そうすることで、ウェブ検索件数が増加し、ひいては広告売上の増加につながると考えているためだ。2005年の検索関連広告の市場規模は、40〜50億ドルに達すると見られている。
Google Desktopに追加されたその他の機能としては、Netscape MailやThunderbirdで送受信したメールの検索機能が挙げられる。同ツールは英語版のほかに、中国版と韓国語版がある。
検索の専門家らはGoogleのSDKを称賛している。
検索業界のニュースを扱うSearchEngineWatch.comの編集者Danny Sullivanは、「(同デスクトップ検索ツールで)自分がしたいことができないと感じたら、自ら特別な機能を構築できる」と語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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