たとえば中国では、活発に使われているブラウザのうちIEのシェアが98.5%であるのに対して、Firefoxは約1.1%にとどまっている。日本や韓国における同ブラウザのシェアも、中国の場合とあまり変わらない。
しかしドイツでは、Firefoxのシェアは18.8%に達する一方、IEは73%となっている。WebSideStoryの数字は、同ブラウザが米国やアジアより、欧州の方で一様に好調であることを示唆している。
WebSideStoryアナリストのGeoff Johnstonは、「実際のところ、国によって非常に差が大きい。アジアは以前からMicrosoft製品を好み、欧州の一部の国は正反対の傾向を示し、米国はその中間だった。文化的嗜好に何らかの関係があるように思える」と語った。
Firefoxはデビュー以来、米国ブラウザ市場の5.7%近くのシェアを獲得している。一方、MicrosoftのIEは、同時期にマーケットシェアを3%落としている。
「12月には、FirefoxがMozilla Foundationの掲げる年度末目標を上回る10%(のマーケットシェア)を2005年中旬までに達成するのは確実と思われていた。最近の成長率を考えた場合、年度末の目標はまだ達成可能だと思われるが、これを中旬に達成するのは難しいだろう」(Lunsford)
WebSideStoryによると、Firefoxの成長鈍化は予想通りだという。
WebSideStoryのJohnstonは、「Firefoxは一気に増加し、今はペースを落としたが、これはだれもが想像していたことだ。製品がリリースされるときは、このように急激な伸びがあるものだ。彼らにしてみれば、依然として2桁成長が続いていることに感動しているだろう」と述べた。
WebSideStoryによると、一定期間にわたるこの調査結果から、Firefoxへ向かう重要な流れが明らかになっているという。
「昨年6月には、MicrosoftはIEのシェアが落ちることは決してないとしていたが、その後状況は変化した。9月になっても減少傾向に歯止めが利かず、ショックが走った。IEのシェア低下は一時的なものではなかった。3〜4カ月の傾向は、8〜10カ月まで拡大した。これは完全な社会現象となり、皆がFirefoxを真剣に受け止めるようになっている」(Johnston)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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