Microsoftがブラウザ市場でシェアを減らし続ける一方、オープンソースブラウザのFirefoxも成長率が鈍化していることが、新たに発表された調査結果から明らかになった。
米国時間2月28日に公表された調査結果によると、MicrosoftのInternet Explorer(IE)のシェアが90%を割り込んだという。
オランダのウェブ測定会社OneStatが11月に実施した調査では、IEのシェアはすでに90%の大台を割り込んでいた。Microsoftはその際、WebSideStoryの調査ではIEのシェアが90%台を維持していると指摘していた。
だが、WebSideStoryは28日に発表したレポートのなかで、調査対象サイトへのアクセスに使用されたIEの割合が89.9%となり、心理的に重要なポイントを確かにわずかながら下回ったと述べている。
Mozilla FoundationのオープンソースブラウザであるFirefoxは、11月のバージョン1.0リリースからこれまでに2700万回のダウンロードを記録し、Microsoftを守勢に立たせている。Microsoftは先月になって方針を転換し、IE 7を次回のWindows XPのアップデートに合わせてリリースすることを明らかにした。同社はこれまで、IEのアップグレードはWindowsの次期主要バージョン「Longhorn」(開発コード名)まで行わないとしていた。
MicrosoftとMozillaからコメントを得ることはできなかった。
WebSideStoryによると、Firefoxは急速に市場へ浸透し続けているが、ただしここ数週間は成長率が鈍化しているという。同社は、米国におけるFirefoxの実使用率の伸びがリリース当時と比較して半分近くに落ちていると述べている。
Firefoxの市場シェアは、全体的には急速に拡大してきたものの、先月からは成長率の鈍化が見え始めた。同調査によると、Firefoxの成長率は、デビュー当初の5週間が34%だったのに対し、2月18日までの5週間では15%になったという。
WebSideStoryのCEO、Jeff Lunsfordは声明のなかで「アーリーアダプタにはほぼ行き渡りつつあるため、おそらくこれは予想通りの動きといえる」と述べた。
このデータは、同ブラウザをダウンロードしただけでなく、それをインストールして、WebSideStoryが調査対象にするウェブサイトの閲覧に使っているユーザーの数に基づいている。
WebSideStoryが公開したのは米国市場のデータだけだが、しかし同社は世界各国の動きも追跡している。海外マーケットでのブラウザのシェア争いは、国や地域により大きく状況が異なっている。
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