楽天は2月17日、2004年12月期(2004年1月〜12月)の連結決算を発表した。売上高は455億6700万円(前年比152.0%)、営業利益は150億5900万円(同217.0%)、経常利益は154億7400万円(同248.6%)と、大幅な増収増益となった。ただ、買収した企業のれん代償却などに伴い、純利益は142億7100万円の赤字となっている。
2004年第4四半期(10〜12月)のグループ流通総額は996億3000万円となり、「年成長率45%を維持すれば、3年後に年間流通総額1兆円を達成することができる」と、同社 代表取締役会長 兼 社長の三木谷浩史氏は述べる。
楽天 代表取締役会長 兼 社長 三木谷浩史氏 |
2004年度の事業分野別売上高は、オンラインショッピングモール「楽天市場」などのEC事業が207億2000万円(前年比75.3%)、「infoseek」やグリーティングカードサービスを提供するポータル・メディア事業が57億2000万円(同14.9%)、「楽天トラベル」をはじめとするトラベル・エンターテインメント事業が61億4000万円(同144.4%)。この期からグループに加わった金融事業は139億1000万円だった。
EC事業の流通総額は、2004年第4四半期で707億4000万円。これは前年同期比67.9%増で、注文件数も前年同期の314万件から536万件と順調な伸びを見せている。純購入者数は、前年同期の約175万人から約263万人となった。モールに出店する店舗の純増加数も922店と、過去最高を記録した。これについて三木谷氏は、「プロ野球参入によって認知度が向上したことが大きい」としている。
プロ野球球団「楽天イーグルス」の収支計画について三木谷氏は、2005年度は売上高63億円、営業費用73億円で、営業利益はマイナス9億円の赤字としているが、2008年度には売上高95億円、営業費用92億円で、営業利益2億円の黒字化をめざすとしている。
楽天は多くの企業を買収しており、ブランドの統一化と各サービスのIDを統合させることを大きな課題のひとつとしているが、「旅の窓口」(現「楽天トラベル」)に関しては楽天IDとの統合が完了したという。また、2月末にはinfoseekと楽天IDの統合も完了させ、ポイント連携を中心としたグループ連携の強化とサービス拡大を図るとしている。
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