ノルウェーの人たちは、Microsoftがオンラインで提供しているMapPointサービスの指示を真に受けずに、まず自分の目で真偽を確かめたほうがいいかもしれない。
同社のソフトウェア「MapPoint」にバグが見つかった。このおかげでノルウェー国内にあるハウゲスンとトロンヘイムという2つの街を結ぶルートをMapPointで調べると、西ヨーロッパの大半を通過するコースが示される。同ソフトが示す最短ルートは、ベルギー、イギリス、フランス、ドイツ、スウェーデンを経由するもので、距離にしておよそ1685マイル、所要時間は47時間31分前後となっている。
この微笑ましい障害のニュースは米国時間26日にあちこちのブログでとり上げられた。そして、ついにはMicrosoftのエバンジェリストRobert Scobleまでが自分のブログにこの話題に触れ、このエラーについて謝罪するとともに、同社がすでに修正作業に取り組んでいることを明かした。
「この問題については申し訳なく思う。たくさんの人がバグを報告してくれた。開発チームが現在修正作業を進めており、2月には解決されると聞いている」(Scoble)
Microsoftは世界各地でビジネスを展開する大企業だが、時折地理に関する失敗をしでかすことでも知られている。たとえば、初期のWindows 95にあった世界時計では、領有権をめぐって紛争が続いていたカシミール地方の扱いが曖昧だったため、インド政府から販売を禁止すると圧力をかけられ、結局Microsoftは20万本のコピーを回収することになったが、その回収コストは何百万ドルにものぼったという。
こうした過ちを繰り返すまいと、同社は世界を時間帯別に区切ることを止めたが、それでもたまにうっかりミスを起こし、それが問題に発展することもある。
例えば、中南米市場向けのスペイン語版Windows XPに、ユーザーの性別を尋ねる時の選択肢として、「無回答」「男性」「メス(bitch)」に相当する言葉を表示してしまったことがあったが、この原因は翻訳ミスだった。また別のケースでは、コーランのお祈りをコンピュータゲームのバックグラウンドミュージックとして使ってしまい、サウジアラビア政府がこのゲームを発売禁止にしたこともあった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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