ニューヨークに拠点を置くインターネットサービスプロバイダ(ISP)のPanix.comは米国時間16日、乗っ取りと見られる行為の被害を受けたが、その後ドメイン名や電子メールサービスの回復に取り組んでいると発表した。
Panix.comの広報担当によると、14日の夕方頃、同社のドメインの所有権がオーストラリアの企業に移転されたほか、ドメインネームサーバ(DNS)の情報が上書きされて英国の企業に関連づけられてしまい、さらに同社のメールがカナダのある企業にリダイレクトされていたという。
同広報担当は匿名を条件に、「(今回の事態に)社員は皆、怒り心頭に発している」と語った。
同社は、大半の顧客はPanix.comのドメインにアクセスできないか、別のサイトに飛ばされると警告した。また、同ドメイン宛のメールは、別のサイトに転送され、紛失したか、障害が生じたと判断されるという。
Panix.comのドメインが所有者の同意なしに、どのように移転されたのかは不明であり、同社の広報担当はドメイン登録業者に対する不満を表明した。
「登録業者らの態度は、常識に照らして、あまりに非協力的だった」と同広報担当は語る。
同社は当面の代替策として、Panix.comの代わりにPanix.netのドメインを使用するよう提案した。同社は、現在24時間体制でPanix.comドメインの回復に取り組んでいるが、時差の関係で19日までかかる可能性がある、と警告している。
2004年9月には、ドイツ警察が、10代の若者がeBay Germanyのウェブサイトのドメインを乗っ取ったことを認めたと発表した。このドメイン乗っ取り攻撃が行なわれたのは、2004年8月末のことだ。当時、eBay.deサイトへの訪問者は別のDNSにリダイレクトされ、オークションへのアクセスが不可能となった。
Panixは1989年に設立され、現在、ニューヨーク市、ロングアイランド、ウエストチェスター、ロックランド郡、ニュージャージーの顧客にインターネット接続と電子メールのサービスを提供している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス