Overture Servicesが、ウェブ上を流れるニュースフィードと広告を組み合わせた、新しい形のネット広告の実験を進めている。
同社に詳しい情報筋によると、Yahooの子会社である同社はスポンサー付き検索結果表示に特化した自社の広告ネットワークを、現在注目が高まるReally Simple Syndication(RSS)にも拡大する可能性を探っているという。
RSSは、ウェブサイトがニュースの抜粋やコンテンツをサードパーティーに配信し、それを受けたウェブサイトや個人が各種情報を1ページに集約できるようにする技術フォーマット(Overtureの親会社であるYahooは加入者にRSS配信サービスを提供中)。
多くの投資家やインターネット関連企業の幹部は、RSSを強力な新しいコンテンツ配信ツールだと考えている。RSSは、情報発信者と読者をより密接に結びつけることで、ブログなどの分野の社会現象にもなっている。
しかし、このニュース配信技術からどのように利益を得るのかという問題に対しては、まだ回答を導き出せずにいるウェブサイトが多い。その結果、数十億ドル規模のビジネスであるキーワード検索広告をRSSフィードに活用することを検討している企業がいくつかある。
Moreover Technologiesは9月に無償RSSサービスを開始したが、このサービスにはテキスト広告を配信する検索ネットワークのKanoodleがスポンサーについている。RSS検索エンジンのFeedsterもKanoodleと提携し、キーワードで絞ったテキスト広告付きのニュースフィードを配信している。
Overtureと対抗するGoogleも、RSS広告の活用に向けて自社のネットワークを拡張する可能性がある。Googleの関係者は、同社では今のところこのようなテストは行っていないが、「広告プログラムを強化すべく新たな機会の評価は常に進めている」と語っている。
それでも、こうした試みが議論を呼ぶ可能性はある。RSSフィード経由でニュースを公開するウェブサイトやブロガーは、自らのコンテンツを第3者が商用利用することについて、どのようなものもすべて不当だと見なしかねないからだ。
Overtureがニュース・アグリゲーション・サービスのFeedburnerとこのテストを進めているとのニュースは、米国時間16日にSearch Blogというブログから明らかになった。Search Blogによると、Feedburnerは、MobileTrackerなどの規模の小さいRSSフィードから発信されたニュースに、Overtureのテキスト広告を付けて配信しているという。広告は、配信された見出し記事の内容と直接もしくは間接的に関係したものとなっている。
Overtureの関係者はこのテストを正式には認めず、「新しいチャネルは常に探し求めているが、現時点で発表できることは何もない」と語っている。
Feedburnerにもコメントを求めたが、回答は得られなかった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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