Amazon.comの子会社A9.comは11月1日(米国時間)、Firefoxウェブブラウザ用のインターネットツールバーをリリースした。
A9によると、このツールバーは他のブラウザ用ツールバーと同じ機能をMozillaのオープンソースブラウザにも提供するもので、無料でダウンロード可能という。このツールバーには、ユーザーが好きなウェブサイトを保存し、どのPCからでもアクセスできるようにする「ブックマーク」機能や、メモを保存できる「ダイアリー」機能などが含まれている。
このツールバーはFirefoxの各OS用バージョンに対応しており、MicrosoftのWindowsやApple ComputerのMac OS、Linuxオペレーティングシステム(OS)で利用できる。
A9には、同ツールバーのFirefoxバージョンを希望する消費者からの声が多数寄せられたと、同社幹部は述べている。Firefoxはウェブユーザーの間で非常に大きな関心を集めており、Mozillaの推定によると9月にリリースされた最新版のダウンロード回数は700万回を超えたという。
A9は長いテスト期間を経て、9月半ばに立ち上げられた。この検索エンジンは競合サービスとは異なり、検索結果を拡張可能なコラム形式で表示する。各コラムには「画像」「リファレンス」「映画」など特定のタイプの検索結果が並べられる。この検索エンジンはGoogleとAmazonの子会社Alexaの技術を使用し、GuruNetとInternet Movie Databaseなどの情報源からリファレンス情報を引用している。また検索結果には、Googleが提供する検索広告も表示される。
Eコマースを専門とするAmazonが検索エンジンの分野でどういった展開を見せるかについては、業界観測筋の間でもいまだに見方が定まっていないが、同社はツールバーのような新製品で市場への参入を進めている。
A9はショッピング検索にフォーカスしている点で、他社よりも有利な面があるかもしれない。消費者の多くは買物前に検索サービスを利用することから、ショッピング検索は各検索エンジン企業にとって最重要分野となっている。Amazonの検索市場参入は、検索サービスがEコマースの売上拡大を目指す上で重要だと考えられていることを裏付けるものだ。
これに関連して、Googleは1日、同社のデスクトップ検索ツールのMac OSバージョンをリリースする計画を発表した。Googleは10月に同ツールのWindowsバージョンをリリースしたが、ウェブページからPCのハードディスク内にある文書まで、あらゆるものを検索する高度な検索ソフトウェアについてはMicrosoftなど他の企業でも開発を進めている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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