大統領への再選を狙うブッシュ陣営の面々は、WWWの最初の2文字が「world wide」の頭文字であることを忘れてしまったようだ。
大統領選の投票日を数日後に控え、Bush陣営の公式ウェブサイト「GeorgeWBush.com」では、米国外からのアクセスを遮断している。英国のインターネットトラフィック分析会社Netcraftによると、このバーチャルなバリケード封鎖は25日(米国時間)から始まったという。
Netcraftによると、同サイトは米国とカナダのほとんどの場所からのアクセスは認めているが、米国外の大半の場所からの訪問者は拒否しているようだという。Netcraftはニューヨークやロンドン、オランダのアムステルダム、オーストラリアのシドニーなど、世界中の多数の地点からウェブサイトの応答時間をチェックしている。
オランダ在住のCNET News.com読者が同サイトにアクセスしたところ、「Access Denied: You don't have permission to access "http://www.georgewbush.com/" on this server.」(アクセス拒否:このサーバの「http://www.georgewbush.com/」にアクセスする権限がありません)というメッセージの「Error 403 Forbidden」ページが表示された。
このアクセス遮断は、選挙戦の最後の数日間、米国の有権者がアクセスの集中する同サイトを見られるようにするための、Bush陣営による意図的な措置である可能性がある、とNetcraftでは推測している。同社によれば、このシャットアウトがハッカーの攻撃によるものである兆候は見られないという。
Netcraftによると、先週Bush-Cheneyサイトと米共和党全国委員会のサイトがダウンして、数時間アクセスできなくなった後、Bush陣営はAkamaiのウェブトラフィック管理ツールを使用し始めたという。EdgeScapeというこのツールを使えば、ウェブサイト所有者が特定地域からのアクセスを遮断することができると、Akamai広報のJeff Youngは述べている。ただし、同氏はGeorgeWBush.comに関する事柄には一切コメントしなかった。
ネットへの精通度という点に関していえば、この措置によってBush大統領の評判が上がることはなさそうだ。今月開催されたテレビ討論会では、Bush大統領はインターネットに言及した際、誤って「Internets」と複数形を使ってしまった。この失敗の数日前には、Dick Cheney副大統領も自らの討論でへまをしでかしている。副大統領は、自論を裏付けるウェブサイトFactcheck.orgを宣伝するつもりが、誤ってFactCheck.comを宣伝してしまった。その後このFactCheck.comは、Bushに批判的な立場をとるGeorge Sorosが運営しているサイトにリンクされてしまった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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