サンフランシスコ発--今やYahooのライバルとなったGoogleを運営する2人のスタンフォード大学卒業生に対し、Jerry Yangは、今の状況を楽しんで欲しいと述べた。
Yahooの共同創業者Jerry Yangは、「Web 2.0」カンファレンスで行った講演のなかで、Google共同創業者のSergey BrinとLarry Pageに対して成功の喜びを味わうように言ったと述べた。YahooとGoogleは商用検索ビジネスの覇者を目指して競争をエスカレートさせているが、それでもYangはインターネットに多大な影響を与えたとして2人を称賛した。
「私は、彼らに今の成功を楽しんで欲しいと言った。会社を立ち上げ、このレベルまで持って来られたことは、彼らのビジョンやリーダーシップによるところが大きい。彼らが達成したことは、驚くほど素晴らしい」とYangは述べた。
BrinとPage同様、Yangがスタンフォード大の同級生David Filoと創設したYahooは、最も訪問者の多いサイトの1つになった。BrinとPageが創設したGoogleは今年の夏に新規株式公開(IPO)を果たし、ITバブル崩壊後に行われたIPOのなかで最も高い注目を集めた。一方、ドットコムブームのシンボルだったYahooは、業績や株価の上がり下がりを経験してきた。
Googleはじっくりと時間をかけて成長してからIPOを行ったことが両社の違いの1つだと、Yangは指摘した。Yahooは会社を立ち上げてわずか1年でIPOを行った。今思えば上場を急ぎすぎたと、同氏は考えているようだ。
Yahooは1995年に創業し、1996年にIPOを行った。同社のIPOは、Netscape CommunicationsのIPOによってドットコムブームが始まってから数カ月後のことだった。収益性の高い企業として上場を果たしたGoogleは、それまで何年もIPOを控えてきた。
「今の私だったら、あんなに急いでYahooのIPOを行わなかったかもしれない。可能であればもっと待っただろう」(Yang)
しかし、1996年当時の状況は現在とは異なるものだった。当時、インターネット企業は、収益性を示さなくてもIPOを通して出資を集めることができた。また同社は、ExciteやLycos、Infoseekのようなライバルとの競争にもさらされていた。
ドットコムバブルの崩壊から3年たった今、Yahooは再び新たな方向を目指しているとYangは述べた。
「業績が停滞していた時期は生き残ることだけで精一杯で、新しい動きに目を向ける余裕がなかった。教訓として、これを絶対に繰り返してはならないということを学んだ」と、Yangが付け加えた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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