音楽業界の情報筋によると、1億6000万ドルでMusicmatchを買収すると先週発表したYahooが、これとは別に独自のオンライン音楽サービスを今年中に立ち上げる計画を進めているという。
Yahooは、昨年後半から独自に音楽再生用ソフトウェアの開発を進めてきており、これをMusicNetで提供するサブスクリプションおよびダウンロードサービスに利用することになると、同計画に詳しい情報筋は語った。
Yahooは先ごろMusicmatchの買収を決めたが、依然としてこの社内開発ソフトを今年の第4四半期までに投入する計画だと、複数の情報筋は説明している。同社はしばらくの間2つのサービスを並行して提供し、いずれはMusicmatchの技術を採用して、Musicmatchの加入者をYahooに引き入れることになりそうだと、情報筋は述べている。
1年以上にわたって、デジタル音楽販売ビジネスと距離を置いてきたYahooだが、この二刀流戦略で同業界のトップに立てるかもしれない。この分野には、Microsoftやソニーのような大手各社が続々参入してきている。
Yahooの関係者は米国時間17日、この音楽関連の計画についてのコメントを控えた。しかし、Yahooのデジタル音楽関連子会社「Launch」で責任者を務めるDavid Goldbergは、米国時間14日に行われたMusicmatch買収の発表後に、さらに大きな野望の存在を示唆した。Goldbergはその際、「われわれは大々的な投資を行っている。デジタル音楽の主要ベンダーになりたいと考えている」と語っていた。
Yahooはライバル各社に大きく遅れてスタートした。Apple ComputerのiTunesは1年半前にサービスを開始し、1曲99セントの曲を既に1億ドル分以上販売している。またNapsterとRealNetworksもサブスクリプション形式の音楽サービスを立ち上げ、ユーザーを増やしている。一方、最近になって参入してきたソニーやMicrosoftはまだ足掛かりを探しているところだ。
別々のターゲットへのアプローチや、Musicmatchの顧客を足掛かりにすることが可能になるなど、多面戦略はYahooが既存のギャップを埋めることに役立つかもしれない。
YahooはMusicmatchの買収により、評価の高いジュークボックスソフト、AppleのiTunesと同じような音楽ダウンロード販売サービス、16万人以上の加入者を誇るプレミアムネットラジオサービス、さらにRealNetworkのRhapsodyと同様の、先ごろ始めたサブスクリプションサービスを揃えることになった。
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