RSS(Really Simple Syndication)はこれまで主としてブロガーたちのツールとされていたが、インターネット上でカレンダー情報を共有できる新しいアプリケーションが今週リリースされたことで、新たにビジネスの領域へ進出することになった。
John Pacchettiという開発者は先月末に「RSSCalendar」の試験版をリリースしたが、この無償アプリケーションは瞬く間に、ブログやニュースフィード以外の分野でRSSを利用した最初の成功例となった。
ユーザーはRSSCalendarを使うことで、カレンダーの情報をRSSフィードに変換して、発信できる。友人、同僚、顧客などは、このカレンダーのフィードを登録しておけば、自動的に新しいアポの通知をユーザーから受け取ることができる。受け取ったフィードは、RSSリーダーに表示したり、ウェブベースのカレンダーやMicrosoft Outlookに取り込んで利用することもできる。
オハイオ州シンシナティ在住で、軍事用アプリケーションを専門に開発するPacchettiは、「このプロジェクトは、RSSが格好の手段となる利用法をいくつか考えたなかから生まれたものだ」と説明する。「私が思いついたアイデアのなかでは、カレンダー機能がもっともふさわしいように思えた。私はウェブベースのかなり複雑なカレンダーシステムをいくつか構築したことがあるが、RSSCalendarの開発は新しいアプローチで行った」(Pacchetti)
Pacchettiは、かなり基本的なプロセスであるべきものにRSSフィードを使いたかったという。現在カレンダー情報を共有するためには、MicrosoftのExchange Serverや複雑なウェブベースのカレンダーツールを用いる必要がある。
「全体的な目標は、ソフトウェア業界が必要以上に複雑にしてしまったものをシンプルにすることだ。Exchangeが誰でも使えるものでないことは間違いない」(Pacchetti)
RSSCalendarに登録した予定は、ウェブベースのカレンダー機能とOutlookがそれぞれ読み込むことができるiCalとvCalのフォーマットに変換可能。Pacchettiは、現在Outlookへの統合自動化をさらに進める方法の開発に取り組んでいるという。
「将来、Outlookと連動するプラグインを発表する予定だ。これにより、ユーザーはOutlookからRSSCalendarへフィードを送れるようになる。私は少しずつ可能な限り多くのものをRSSCalendarに加えている。RSSCalendarを使ってみたユーザーはすばらしいアイディアを思いついており、そのため私には追加したいものがまだたくさんある」(Pacchetti)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス