Broadcast.comの創業者で、NBAのDallas MavericksのオーナーでもあるMark Cubanは、Googleが手を出していない分野を狙うある新興のインターネット検索企業に肩入れしている。
このIcerocket(本社:テキサス州ダラス)という会社は、大富豪のCubanから資金提供や助言を受けながら、これまでの検索技術にひとひねり加えたものをつくろうとしている。そのために同社が考えているのは、独自のウェブ検索技術と、競合する検索エンジンを利用した「メタ検索」機能とを組み合わせて使うというやり方だ。
しかし同社は、たとえば強力な画像検索や、携帯端末などのモバイル機器からも利用できる電子メールベースのサービスといった機能で、他社と差別化を図りたいと考えている。
Icerocketの最高経営責任者(CEO)、Blake Rhodesはメールでのインタビューのなかで、「Googleがやっていることを再現する必要はない。彼らがうまくできないことで抜きん出るチャンスは山ほどある」と語った。Googleユーザーは現在、「圧倒的な数の選択肢に直面し、いつも何かを見逃しているような感覚に襲われている」(Rhodes)
Icerocketは新世代の検索エンジンの1つだ。こうした検索エンジンのなかには、Googleを追い抜こうとするものもあれば、インターネット検索市場のごく小さな専門分野に特化しようとするものもある。
どの検索エンジンも、利用者数ではGoogleとは比べ物にならない。しかしGoogleが予定しているIPO(新規株式公開)--このIPOでは33億ドルもの資金が集まる見込みだ--は、あらゆる起業家やベンチャーキャピタリストにとって羨望の的となっている。
しかしながら、インターネット検索市場は別分野からの新たな競争にも直面している。Microsoftは、MSNウェブサイトおよび今後のソフトウェア製品で、コンピュータのハードディスクや電子メールフォルダなど、ユーザーのデジタル世界を隅々まで探せる検索機能を実現しようと、その開発にますます多くのリソースを注ぎ込む意志を表明している。
またNews.comを運営するCNET Networksでも、Search.comという独自のメタ検索サイトを4日に立ち上げた。
Icerocketの検索は、これまでのメタ検索エンジンと同じく、YahooやAskJeevesのTeomaなど競合する検索エンジンを利用する。
検索結果の各項目には、それが指すサイトのスナップショットのサムネイルが表示される。ユーザーはこれを見て、そのサイトに実際にアクセスしたいかどうかを判断できる、とIceroketでは説明している。
また現在テスト中の機能では、ユーザーが検索したい単語を記したメールをサイトに送ると、上位5つの検索結果がメールで返送されるという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス