リベラルな政治団体MoveOn.orgは、Bush大統領失脚を狙った一連の政治広告を作成する予定だ。それに先立ち、出演者を募るオーディションをオンラインで行っている。
ここ1年の間に、人材採用や募金活動でインターネットを活用し、大きな成果を上げてきた団体の1つであるMoveOnは、ドキュメンタリー監督のErrol Morrisとともに、「普通の市民」が出演してBush大統領や政治の現状について語る新しい広告を作成する。
Morrisは、MoveOnのウェブサイトに掲載したコメントのなかで、「普通の市民の熱弁に心を打たれた」と述べている。「2004年大統領選を控える今、世論調査の結果をもってアメリカ人に語りかけるのではなく、アメリカ人が自分たちの言葉でアメリカ人に語りかけてはどうだろうか」(Morris)
前例のない効果を期待して広範な政治キャンペーンを繰り広げるウェブサイトは他にも多く存在し、この広告プロジェクトはその一部に過ぎない。BushとJohn Kerryは両者とも、小額の寄付を受け付けるサイトでオンラインキャンペーンを展開し、総額何百万ドルもの資金を集めている。両サイドの支援グループは、政治運動家が精力的に活動し、大量の資金を調達するのを援助している。
MoveOnは、インターネットで展開した一般大衆向けのキャンペーンで、これまで衝突も起こしてきた。
たとえば以前、会員が独自に作成したアンチBushコマーシャルを、MoveOnのウェブサイトに掲載するプロジェクトがあった。
中には、ヒットラーとナチスのイメージを含んだものなど、誇張した表現をしたものがいくつかあった。共和党はすぐにサイトの情報を嗅ぎつけ、MoveOnが「政治憎悪に満ちた発言」を推奨していると主張した。
MoveOnは、Webサイトから物議をかもしたクリップを削除し、ヒトラーとの比較について、同グループの見解を反映したものではないと述べた。だが、このアイデアはその後、共和党のウェブ広告に活用され、民主党のKerryは「過激な思想をもつ人が集う連合」のリーダーとして描かれた。
MoveOnは、最新のキャンペーンでは、BushとKerryのどちらを支持するかを明らかにする「個人的な情報」を記入するよう人々に求めている。Morrisは近く、民主党大会が近づいたときに流す広告のなかで、インタビューに答える市民を十数名選ぶことになっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」