Googleの無料電子メールサービス「Gmail」にアカウントを開くための招待状は、現在多くの人にとって羨望の的となっているが、Microsoftの無料電子メールユーザーはこれを受け取るスリルを味わえないようだ。
9日(米国時間)に、Joel Johnsonがガールフレンドの持つMSN Hotmailのアカウントに宛てて、Gmail参加の招待状メールを2度送ってみたところ、2度とも宛先不明で戻ってきたことは少なくとも事実だ。この日Johnsonは、話題のGmailサービスが大々的にスタートする前に、細かい欠陥を解決するまでの間、メンバーを友人やその友人に限定するというGoogleの方針に則って、このアカウント2つを友人に提供する機会を得た。
「メールは一度も届かなかったが、私は(インスタントメッセージ経由で)彼女に招待状を送ることに成功した」と、Johnsonはこの出来事を自分の「Gizmodo」というウェブログに記している。
また、Johnsonのもとには複数の人間から、HotmailユーザーをGmailに招待しようとして同様の問題が生じたという報告メールが寄せられていると同氏は付け加え、なかにはGoogleのソーシャルネットワーキングサイト「Orkut」への招待状メールがHotmailにブロックされたと述べる人間もいた、としている。
Googleは、Hotmailに関して、同様の問題が一部で生じていることを認めたが、こうした問題は「非常に限定的な」ものだとしている。一方MSNの関係者は、HotmailのユーザーがGmailやOrkutの招待状メールを受信する際に、何らかの問題が生じたという話は知らない、と述べた。MSNプロダクトマネージャーのBrooke Richardsonは「MSN HotmailではGmailアカウントからのメールを、他の全ての受信メールと同様に扱っている」と電子メールに記している。
Googleは4月に、ストレージ容量1GBのGmailサービスをスタートする計画を発表した。ストレージの制限をなくし、電子メールの検索機能を改善すると約束するグーグルの計画は、無料電子メールサービス業界の様相を大きく変えると見られている。また、YahooやMSNが現在提供しているサービスでは、ストレージ領域の追加は有料となっており、検索機能も限定的なため、Gmailはこうした既存サービスの競争力を削ぐことになるだろう。Yahooでは、Googleのこの動きを受けて15日にメールサービスを手直しし、ストレージ容量を100MBに引き上げている。
Googleは現在もGmailをテスト中だが、同サービスのメンバーシップへの需要は高い。すでに競合サービスで取得されている人気のユーザー名を求めたり、スパムだらけの今のアカウントから逃れようと必死な人間も多い。その結果、皆がものやサービスとGmailの招待状メールを交換する「Gmail Swap」のようなサイトまで現れている。このサイトでは、たとえば「友情」や「ブラジルのチョコレート」と引き替えに、Gmailの招待状がほしいといったメッセージが掲示されていたりする。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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