市場調査会社のRadacati Groupが実施した調査によると、インスタントメッセージ(IM)を利用する企業ユーザーの数は、現行の3億6400万人から、2008年にはほぼ2倍に増加するという。
IMがコンシューマー市場で爆発的に普及したことを受け、多数の企業はこれを自社の企業顧客向けに利用したいと考えている。MicrosoftやIBM傘下のLotusのようなIMソフトメーカーは、これまで主に個人的なコミュニケーションツールとみなされてきたIMを、ワープロや表計算、電子メールのような他のツールとリンクさせ、ビジネスの世界に持ち込もうとしているが、ただしそれほど大きな成功を収めていない。また、企業向けのIP電話機メーカーであるAvayaも、IM機能付きの電話機を最近発表している。
しかし、ユーザー数の増加がそのまま売上の伸びに結びつくわけではない。Radicatiの予測によると、IM市場は2008年時点でも4億1300ドル程度にしかならず、無料のIMサービスの利用者が大多数を占めるという。同社では、6億7000万人と見込まれるユーザーの88%が、ビジネスに特化したIMソフトよりも、一般的な無料のIMアプリを選ぶと予想している。
成長の余地があるのは、むしろ海外市場かもしれない。IMを有効な企業のコミュニケーションツールとみなしているグローバル企業は、現在わずか20%に過ぎないが、2008年にはこれが4倍の80%になると予想されている。北米の場合はすでに85%もの企業がIMを有効なツールと見ている。
Radicatiが企業を対象に実施した調査から、IMを採用した44%の企業が社内のやりとりが活発になったと感じ、また33%が長距離電話料金が下がったことに満足していることが明らかになった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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