米大統領候補のJohn Kerryは、政治資金の調達総額では現大統領George Bushの後塵を拝しているかもしれない。だが、すくなくともAmazon.comでは、同氏がダントツで首位を走っている。
Amazonは今年1月に、大統領候補者の資金調達用サイトを開設した。各大統領候補者は、同サイトにホームページを開設することで寄付金を集められる仕組みになっている。なお、この寄付金受付には、Amazonの電子決済システムが使われている。
このサイトでは、今のところKerryが他の候補者を大幅に引き離してリードしており、今年1月から総計で15万ドルの寄付金を調達している。Bushは、Kerryがこのサイトにホームページを開設してから10日後の2月に自らのホームページを開設し、これまで3万ドル少々の資金を集め、大差をつけられながらも2位になっている。
しかし、調達した資金の総額でいえば、Bush陣営の調達資金が、Kerry陣営の調達資金をおよそ1億ドル上回っている。opensecrets.orgによると、米国時間4月20日時点で、Bushは1億8500万ドルの資金を調達しているが、一方のKerryの調達額は8600万ドルだったという。
民主党候補のHoward Deanが、ごくわずかな間であったが、オンラインでの資金調達に成功して以来、他の候補者の陣営でもDean陣営に追いつこうと、インターネットを利用した資金調達をはじめた。Kerry陣営は、自らのウェブサイトを通して3400万ドル以上の資金を調達したと、先月末に発表している。
Amazonに資金調達サイトに関するコメントを求めたが、すぐには回答を得られなかった。
しかし、AmazonはFAQへの回答のなかで、有権者が適任だと思う候補者に寄付しやすくすることがこのサイトの目的だと説明している。
「われわれは、草の根の有権者が候補者に寄付する際の障害を軽減することを目指している。有権者が候補者へ寄付することが、Harry Potterの新刊を購入するのと同じくらい簡単になる仕組みを作った」と同サイトには記載されている。
Amazonの説明によると、同社は法律により選挙運動へのサービスの無償提供を禁じられているため、ユーザーに寄付1回あたり25セントの基本料金と寄付金の2.5%を課金しているという。このサイトからの収益は、Kids Voting USAという教育関連の非営利団体に寄付される。
BushとKerry両氏以外の候補者も、Amazonのサイトを利用して政治資金を調達している。同サイトで第3位と健闘している自由党候補のGary Nolanは、およそ1万8000ドルを調達した。この他、民主党候補のDennis KucinichやAl Sharpton、Lyndon Laroucheが、自由党をはじめとする第三政党の候補者とともに同サイトに名を連ねている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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