Apple Computerは米国時間7日、iTunes Music Storeにおけるシングル曲の価格値上げの噂を一蹴し、今後も1曲99セントの価格を維持していくと語った。
Appleの広報担当は、同社CEO(最高経営責任者)のSteve Jobsによる2週間前のコメントを繰り返し、同社はシングル曲の単価を維持していくと語った。このコメントは、レコードレーベル各社との契約更新による値上げの可能性を伝えたNew York Postの記事を受ける形で出された。既報の通り、同サービスでは既に一部のアルバムについて値上げを実施しているものもある。
Appleの広報担当Natalie Sequeiraは、「噂は真実ではない。レーベル各社とは複数年契約を結んでおり、価格は1曲99セントに据え置かれる」と語った。
レコードレーベルや他の音楽ダウンロードサービス各社によると、卸売価格が既に変動し始めているにも関わらず、Appleは99セントという小売価格に相当なこだわりを見せているという。Musicmatchなどのほかの音楽配信サービスでもこの価格で楽曲を販売している。
大手レーベル各社は、リリース前やランキングトップのシングル曲を旧作とは異なる価格で販売可能なシステムに移行したがっている。彼らは、この変動価格方式が業界ではかなり以前から存在しており、人気曲から多くの収益を上げる一方で、値下げによって古い曲に対する需要を喚起することにも役立つ、と話している。
レーベルの中には既に変動価格制度をオンラインサービスに適用しているところもある、と幹部らは話している。そのため、一部のアルバムが値上がりする傾向が見られたものの、Apple同様、シングル曲の卸売価格上昇分を顧客に転嫁したダウンロードサイトは今のところひとつもない。
ほかの音楽販売サイトの幹部は、卸売価格の変動を受け、来年になればダウンロード販売サイトが試験的に価格を変動させ始めるようになるだろう、と話している。過半数のマーケットシェアを維持しているAppleの動きは、シェアの低い他社の判断に影響を与えることになりそうだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス