Googleがストレージ容量1000メガバイトの無料電子メールサービスを発表する前日、ライバルのYahooは一部の有料契約者を選び出し、自社で提供している電子メールサービスのストレージ容量を無償で追加するプロモーションを始めた。
Yahooは米国時間4月2日、人気の高い同社のウェブメールのサービス利用者を無作為に抽出して、プロモーション用の電子メールを送付したことを発表した。3月30日に送られたこのプロモーションのなかには、翌31日より無償でストレージ容量を100メガバイトにアップグレードし、これまでより大量の添付ファイルの送受信を可能にするというものがある。
「Yahooの各サイトで継続的に実施されている実験の一環として、3月30に重要顧客を対象としたさまざまなプロモーションを開始した」とYahoo広報担当のMary Osakoは述べている。
Googleは3月31日、Gmailと呼ばれる無料電子メールサービスを開発したと発表したが、これは画期的な方法で電子メールの検索・保存が行えるものだという。Gmailは来月ベータ版が公開される予定だが、このサービスの特徴は多くのユーザーがメッセージを削除せずに使い続けられるほど大容量のストレージを提供する点だ。Gmailの1ギガバイトというストレージ容量は、Yahoo MailやHotmailが提供する無料版の100倍に相当する。
現在Yahooの電子メールサービスでは、6メガバイトのストレージを無料で、また100メガバイトのストレージ容量を49.99ドルで提供している。
なおYahooのOsakoは、今回のプロモーションとGoogleの新サービスの発表のタイミングについて、関連性を否定した。
多くのアナリストは、GmailはGoogleがビジネスを拡大する前触れであり、同社がYahooとMicrosoftに明確に照準を定めた証拠だと指摘している。なお、YahooとMSNのHotmailはそれぞれ、追加のストレージを提供する有料のプレミアムサービスを販売している。
Googleはまだ、Gmailに関する説明をメディアに対して行ってはいない。だが、同社のウェブサイトにある説明によると、このサービスでは検索技術を利用して自動的にメールの整理や検索ができるようになり、ファイルフォルダーでメッセージを仕分ける必要がなくなるという。Gmailでは、アーカイブに保存した過去の送受信メールのなかから、検索クエリに関連するメッセージをすべて探し出せるようになる。Googleによると、1ギガバイトのストレージを提供することで、ユーザーはメッセージを削除する必要がなくなるという。
Googleは、電子メールを表示する画面にメールの内容と関連する広告を表示することで、同サービスをサポートする計画だ。同社の検索エンジンが電子メールの中身をスキャンして、ターゲットを絞った広告を表示する仕組みになるという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス