情報通信総合研究所は4月1日、ネット社会に対する意識と展望に関する調査結果を発表した。調査は2月10日から16日にかけて、同社が運営するマーケティングサイト「MIN」上で行われた。有効回答数は7095名。
ネット社会に対する不安については、「非常に不安を感じる」が1.6%、「やや不安を感じる」が32.9%で、全体の34.5%が何らかの不安を感じていることがわかった。一方で、「非常に安心感がある」1.6%、「やや安心感がある」17.1%と全体の18.7%がネット社会に対して安心感を持っていることもわかった。項目別に見ると、ウイルスが78.3%、個人情報の流出が78.2%、クラッカーによる攻撃が61.2%となっている。
不安を感じるシーンとしては、コミュニティサービスでは「BBS・メーリングリスト」が42.0%、「チャット」が39.2%、「個人HP」が38.0%(複数回答)だった。また、コマース関連サービスでは、「オークション」が65.3%、「オンラインショッピング」が57.7%、「ネットバンキング」が54.2%だった。しかしながら、不安を感じつつも実際に利用を止めたケースはいずれも10%以下と低い数値となった。
ネット社会に対するメリットとしては、「知識が増える」が84.9%、「楽しい」が76.5%、「視野が広がる」が69.5%だった。調査では、ヘビーユーザーの方がライトユーザーよりもメリットを大きく感じていることがわかったが、「社交的になった」「癒される」といった回答は低かった。
今後のネット社会に対する期待としては、「就業機会の増加」や「医療・福祉の充実」など社会公共的な充実への期待が高かった。実際に実現すると思うものに関しては、「商品やサービスをその場で購入」「新たな娯楽」といったものが挙げられ、期待することと実際に提供されると思うことの間に差が見られた。
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