Apple Computerと、The Beatlesの法人窓口であるApple Corpsとの間でiTunes Music Storeを巡って繰り広げられている法廷闘争が、現地時間25日についにロンドンの高等法院に持ち込まれた。
Apple Computerの弁護団は高等法院に対し、この訴訟はApple Corpsにとって有利なロンドンではなくカリフォルニアで審理すべきだとの判決を下すよう求めた。
Apple Corpsは昨年の夏、Apple Computerに対する訴訟をロンドンの高等法院に起こした。同社の申し立てによると、iTunesの開始はAppleの商標使用をめぐる両者間の既存の合意事項に違反するものだという。
Apple Computerが2700万ドルを支払ったとされる1991年の和解内容では、Apple Corpsには音楽に関して「Apple」の商標使用権があり、Apple Computerにはコンピュータ、データ処理、そして通信に関して使用権があるとされる。
Apple Corpsの弁護団によると、iTunesはこの契約に違反するという。だが、Apple Computerはこれを否定し、同社にはデータ伝送サービスにAppleのロゴを使用する権利があると主張している。
25日に行われた審理では、この訴訟の担当判事が自らもApple iPodを所有していることを認め、自分は審理を担当すべきでないかもしれないとの考えを示した際に盛り上がりをみせた。Apple Computerの弁護団は、Edward Mannというこの判事がiPodユーザーであることを知って「大喜び」し、審理の進行に差し支えがなければ1台無料で贈呈できただろうと示唆したという。
iPodの充電式バッテリの寿命をめぐる論争を考えれば、Apple ComputerはMann判事に予備バッテリを寄付するほうがよいかと思われる。もちろん、それが不適当な行為でなければだが。
Apple Corpsの弁護団は26日、この審理はカリフォルニアではなくロンドンで開かれるべきだと主張することになる。一方、カリフォルニアの連邦地裁も、本訴訟の米国での審理を求めるApple Computerの要請について検討を進めている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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