スパムメールを受け取っている国内のインターネットユーザーのうち、7割が1日1通以上のスパムを受け取っており、6人に1人は1日10通以上のスパムを受け取っている。しかしその一方で、半数近くのユーザーが間違ったスパム対策をしている---シマンテックが2月12日に発表した調査結果から、このような実態が明らかになった。
この調査は、シマンテックのアンチスパムソフト「Norton Antispam」の発売に伴って行われたもの。依頼を受けたネット調査会社のインフォプラントが、10才以上のインターネットユーザー1200名を対象にアンケートを行った。調査期間は2003年12月下旬から2004年1月上旬まで。
シマンテック執行役員 副社長 コンシューマ事業統括の齋藤秀明氏 | |
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同調査によると、スパムメールの内訳としては「出会い系サイトの宣伝」が59.1%と最も多く、次いで「意味不明な外国語のメール」、「わいせつなサイトの宣伝」、「SOHO・在宅ワークなどの宣伝」、「わいせつなビデオ・DVD販売などの宣伝」の順となっている。これらのメールは年齢に関係なく無差別に送られている。またスパムメールの量についても、半数以上がスパムの増加を感じているとしている。
スパムによる影響が深刻化する一方で、間違ったスパム対策を行っている人が多いことも明らかになった。メールに書かれたURLにアクセスし、拒否の意向を伝える人が24.6%、メール内にある宛先に拒否する旨を書いたメールを送る人が21.9%いるという。「これらの方法はアドレスが実際に利用されているものだと相手にわかってしまうので、絶対にやってはいけないことだ」(インフォプラント カスタマーサポート部 カスタマーサポートグループ マーケティングリサーチャーの松澤治光氏)。正しいスパム対策としてメーラーのフィルタ機能を利用している人は20.8%、プロバイダの提供するフィルタリングサービスを利用している人は14.3%で、フィルタリングソフトを利用しているユーザーは6.3%に過ぎなかった。
シマンテックでは今回の調査結果をNorton Antispamの販売活動に役立てていく。シマンテック執行役員 副社長 コンシューマ事業統括の齋藤秀明氏によると、「今回の調査で分かった事実をもとに、まずはユーザーに対してスパム対策に関する啓蒙活動を行っていく」という。同社ではスパムメールへの対処法をまとめたものをサイト上に掲載しており、今後も引き続きスパム実態調査を行っていくという。また、スパムフィルタリングソフトの効果を検証するため、Norton Antispamユーザーを対象にしたアンケートなども行っていきたいとした。
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