NetscapeがPlayboy Enterprisesと争っていた5年越しの訴訟で和解が成立した。連邦控訴裁判所で、Netscapeらは検索エンジンの広告に許可なく商標を用いた責任を追求される可能性があるとの判決が出された1週間後のこととなる。
Netscapeの親会社であるAmerica Onlineの広報担当社は、2社が先週同意に至り、米国時間22日に法廷で書類に署名したと述べた。同意の条件は明らかにしていない。
先々週、サンフランシスコにある第9連邦控訴裁は、Playboyに対して、ExciteとNetscapeが「playboy」および「playmate」という単語を入力すると表示されるバナー広告を販売したことに関し、Playboyの商標を侵害したとして両社の責任を追求できる、との判決を下した。この判決は、2000年、審理なしに訴訟を却下した地区裁判所の判定を覆すものだ。
商標弁護士によると、2社が和解したことは、最近の検索エンジン広告関連訴訟の多くを妨げていた問題に終止符を打つものとなるという。この訴訟の動向を追っていた弁護士は、検索エンジン関連の広告となると商標に関する法はほとんど存在せず、先週の判決はこの問題に関して控訴裁判所が下した初の判決となると述べている。
Googleや、Yahooが所有するOverture Servicesなどの広告プログラムの影響から、このところ検索エンジン広告における商標の不正利用に関する苦情が増加している。たとえばGoogleは現在、人気のあるキーワードオークションプログラムの広告主が持ち出した商標問題に直面している。その結果、同社は昨年12月、自社のキーワード広告ポリシーが合法的なものかどうかを判定するよう法廷に申請を願い出ている。
Playboyの訴訟は、「キーイング」という検索エンジンの慣習をめぐって争われていた。キーイングとは、検索に用いられた言葉に関連する広告を販売・表示することを指す。広告主は、「書籍」「デジタルカメラ」など特定のクエリーに関連する検索結果のまわりに広告を表示する権利を購入できる。たとえばユーザーが「旅行」という単語で検索した場合、航空会社の広告が表示されることが考えられる。だが、広告主はこのシステムを利用して、ライバル会社が登録商標した用語を食い物にしたり、トラフィックを不正に得ることもできる。
Playboyの場合、Exciteが「playboy」と「playmate」という単語をキーワードにした検索に対してバナー広告の表示をアダルト関連のサイトに販売したことで、同社を商標侵害で告発していた。Playboyの主張は、消費者を混乱させた上に自分たちの登録商標の価値を損なったというものだった。また、Exciteとの提携により同じ広告を表示したNetscapeに対しても同様に、自分たちの商標を侵害したと訴えていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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