Microsoftは、Mike Roweという少年プログラマーがMikerowesoft.comというウェブサイトを立ち上げたことに対し、法的な圧力を加えると示唆したことは過剰反応だったかもしれないと語った。
カナダのバンクーバーに住む17才の学生、Roweは昨年8月、ウェブサイトデザインのアルバイト用に、Mikerowesoft.comというドメイン名を登録した。その3カ月後、Microsoft社の弁護士から、このドメイン名をMicrosoftに譲渡するよう求める電子メールが届いた。このメールのなかで、同社の弁護士は「和解金」として、ドメイン登録にかかった費用と同額の10ドルを支払うと申し出ていた。
しかし、この話がインターネットのさまざまなサイトで取り上げられた後になって、Microsoftはこの件を大げさに考えすぎたかもしれないと認め、Roweを公平に扱うと約束した。「我々は、Mike Roweが創造的なドメイン名を考えついた若い企業家だと評価している。確かに商標を守ることは大事だが、今回は少し深刻に受け止めすぎたかもしれない」と、同社の関係者はZDNet UKに語った。
商標に関する法律の下では、Microsoftには、自社の商標を広範囲にわたる侵害から守る義務がある。IT関連の法律問題を取り上げるウェブサイト、Out-Law.comの編集者、Struan Robertsonは、商標所有者が潜在的な侵害の恐れに気づいた場合、何らかの行動を起さなければ、その所有権を失う恐れがあると説明した。
Robertsonは、一例として、Hooverという商標が電気掃除機を指す一般的な言葉になっていることを挙げた。「我々が日常会話で"家をフーバーする(掃除機で掃除する)"と言っても問題にはならないが、しかしElectroluxがフーバーという言葉を使えば、これは問題だ」と説明した。
Robertsonによれば、Roweがドメイン名を保持することには十分な理由があるという。このドメイン名は彼の本名と同じで、またMicrosoftと関係があるとは一言も主張していないからだ。しかし、同氏はさまざまな悪評が立ってしまったことを考えれば、おそらくMicrosoftはこの件に関して行動を起こしたことを後悔しているだろうと述べた。
Microsoftは、誰もが満足のいくような形でこの問題を解決したいと思っている。「ドメイン名の所有者にとって公平であり、なおかつ商標法の下での我々の義務を果たすことができるような形で、この問題を解決しようとしている」と同社関係者は語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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