過去2年間の米国におけるインターネット利用者数の伸び率は、それ以前に比べ大幅に鈍化したが、全米1億2600万人のインターネットユーザーの多くが、これまでより多くの時間をインターネットに費やしている。
米国の非営利調査機関Pew Internet & American Life Projectが22日(米国時間)に発表したレポートでは、上記以外にも数多くの調査結果が報告された。Pewは3年以上前から、米国人6万4000人以上を対象にインターネット利用の実態調査を行っている。
同調査によると、米国ではメールと情報検索がインターネット利用の中でも断然トップの人気を誇っているが、ここ数年、ネットバンキング、旅行計画、ネットオークションへの参加、音楽のダウンロードが急速に伸びているという。
オンラインで銀行預金口座にアクセスした米国人の数は、2000年から2002年の間に2倍以上の3400万人に達し、なかでも富裕層や高学歴者がネットバンキングをよく利用する傾向があるという。ネットオークションの利用者数も過去3年でおよそ3倍に増加。音楽のダウンロードについては、経験者の数はおよそ1年前の時点で、71%増加し、3600万人に達した。
ウェブを使った検索に関しては、医療、政治、宗教関連、および仕事や学校関係の活動に関する情報の検索が増加していることもわかった。
インスタントメッセージング(IM)コミュニティの参加者数も2000年から2002年にかけて30パーセント余り増え、5200万人に達した。IMはとりわけティーンエイジャーや青年層の間で人気がある。またオンラインニュース検索の数も増えており、利用者数は2000年3月と1年前との比較で50%増加した。2000年の大統領選挙や2001年9月11日に発生した同時多発テロなどの主要なニュースイベントをきっかけに、オンラインニュースの閲覧数が大幅に増加したと、同調査では分析している。
今年8月の時点で米国の成人のおよそ3分の2がインターネットを利用しており、調査を実施したいずれの日もインターネット利用者数は6600万人を上回ったという。また家庭でインターネットを利用している人のおよそ3分の1が、高速のインターネット接続を利用しているという。米国のインターネット人口の男女比はほぼ半々だが、高齢者や黒人の利用は少ないようだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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