米Yahooは、このほど実施した写真やストレージサービスの内容変更で、ストレージの容量制限を廃止したにもかかわらず、ユーザからの批判を招く結果となった。
Yahooは今月、無料サービスと有料サービスのバランスをとる目的で、ファイルストレージサービスBriefcaseと、写真用のストレージおよび販売のサイトPhotosを分離し、ストレージの容量制限を調整、またいくつかのダウンロードサービスの利用者を有料サービスの契約者のみに限定した。同社はこれまで、写真ファイルとその他のファイルを同じストレージシステムに保管するように統合していた。
同社はまた、このサービス改訂の一環として、30MBのストレージ容量制限を廃止する一方、無料サービスのユーザがいわゆる高解像度の画像(480×360ピクセル以上のもの)をダウンロードすることを禁止した。ただし、有料サービスであるSBC Yahooインターネットサービス、もしくはプレミアムサービスYahoo Plusの契約者はこの対象とはならない。
この制限に対して、高解像度の画像のみをYahooのサーバに保存している一部のユーザが憤慨している。
スイスのローザンヌに住むYahooの契約者、Henri Dubois-Ferriereは、「私はおよそ70枚のフルサイズの画像を喪失した。オリジナルの画像をYahooに奪われてしまったのだ・・・。これまで無料サービスだったものを有料化することと、警告無しに無料サービスを停止することは別の問題で、Yahooを信頼してデータを預けていたユーザーが、そのデータを失うようなやり方でサービスを停止したのだから、こちらのほうがタチが悪い」と語った。
これに対してYahooは、BriefcaseとPhotosのサービスの変更については、詳細説明のページにリンクするバナー広告をページのトップに掲載し、ユーザに警告したと反論している。
Yahooによれば、これらのバナーは8月に掲載し始めたという。同社は、今月になってこのサービスの変更を実施した。
Dubois-Ferriereのようにバナーを見逃したユーザも、Yahoo Plusの60日間無料のお試しサービスを利用すれば、無料で写真を取り戻すことができる。
Yahooはここ何年もの間、ウェブベースのサービスの料金体系を度々変更してきた。写真を保存するストレージ容量の制限30MBを廃止したのは、デジタル写真が主流になり、高解像度のカメラの価格が下がるにつれて、容量制限がサービスの普及を妨げになるという、同社の調査結果を受けてのものだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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