米Microsoftは、IM(インスタント・メッセージ)のユーザーがメッセージを入力中の時に、それを相手に知らせる機能に関して特許を取得した。
この特許は、MicrosoftのIM製品だけではなく、ライバルの米America Onlineや米YahooのIMにもに適用される。この特許は7日に認められた。
Microsoftが取得した特許番号6631412は、IM市場のシェア獲得を巡る同社の戦いにおいて、有力な武器になる可能性がある。Microsoftは、通信ソフトウェアを企業に販売する足がかりとして、IMに多額の投資を行っており、今年中に、Live Communications Serverを発表することになっている。Microsoftは、このソフトウェアを使って、まず企業向けにIMを提供し、その後インターネット上での音声通話やテレビ電話へとサービスを拡大させる予定だ。
Microsoftは現在、Windows XpのIMクライアント「Windows Messenger」や、「MSN Messenger」をオンラインで無償で提供している。両サービスとも数百万人ものユーザーを獲得している。
法律の専門家によると、特許取得は強力なツールとなり得るが、ただし特許の持ち主がその発明者であることにまったく疑問の余地が無いと法廷で証明できた場合にのみ、それが可能だという。特許に対して異議を申し立てる場合は、特許の持ち主が記録上、最初にその発明を行ったのではないことを証明しなければならない。
コロラド州の法律事務所Oppedahl, Larson & Friscoの弁護士で、知的財産法を専門とするCarl Oppedahlは、「Microsoftの取得したこの特許を無効にしようとする場合、書類の日付より前のIMの例を見つけだそうとするだろう」と述べている。
IMに関して特許申請を行った企業は、実はMicrosoftが初めてではない。2002年12月には、AOLの子会社ICQがIMの発明者としての権利を主張して特許を獲得している。AOLはこれまでのところ、この特許を利用した法的な動きに出ておらず、IM市場では引き続き競争が繰り広げられている。
IMの一部分に関して特許を取得しようという動きは、このアプリケーションの持つ人気の高さと可能性とを裏付けている。数百万人のネットユーザーがIMを利用するようになっており、彼らはリアルタイムでのテキストメッセージの交換にこのサービスを使っている。AOL Instant Messenger、Yahoo Messenger、MSNなどの人気IMサービスは、ビデオ会議やアニメーションを使った感情表現、携帯機器からのアクセスなどの機能を追加している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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