加Kokopelli Networksは、著作権で保護されたコンテンツのファイルがオンラインで違法に共有されている問題について、その解決策が自社にはあると考えている。しかし、各PtoPネットワークが同社の話に乗るか、さらにはユーザーが利用料を払うのを厭わないかどうかは、まだ全くの未知数だ。
Kokopelli Networksは、今年12月にBluFilter Authorizeのサービスを開始する予定だと述べた。ちょうどこの時期には、Napsterの復活が予定されている。BluFilterは、アーティストやレコード会社が音楽ファイルのダウンロードに価格を設定できるようにした、セキュリティ兼著作権保護ツールで、既存のPtoPソフトにプラグインを追加する形で使われるという。代表的なPtoPソフトのKaZaAで採用されているAltnetなど、同様のサービスは既に存在しているが、BluFilterの異なる点はPtoPネットワークの運営会社に無料で提供されるところだ。また、BluFilterはどんなファイルもスキャンして、楽曲がスタジオ録音かライブバージョンかを判別し、録音の音質を調べたうえで、ダウンロードしたユーザーに適切な代金を課金できる。
Kokopelli Networksの技術ディレクターで同社共同設立者でもあるAlex Sauriolは、ZDNet UKに対し、BluFilter Authorizeツールは2段階で構成されていると説明した。まず、著作権保有者がオンライン上のBluFilterデータベースに楽曲を追加し、価格を設定する。次に、ファイル共有ネットワークの運営者が、自社のアプリケーションにあるActiveXのコンポーネントをプラグインとして追加する。「ファイル共有者が楽曲のダウンロードを完了すると、BluFilterコンポーネントがその楽曲ファイルのデジタル署名を抽出し、コンテンツデータベースと照合してその作品が著作権で保護されているかどうかを確かめる。もし著作権で保護されているファイルであれば、ユーザーはそれをあらかじめ設定された価格で購入するか、もしくは削除するかを選択できる仕組みだ」(Sauriol)
このシステムで得られる売上の大部分はアーティストやレコード会社の手に渡り、また1%が手数料としてファイル共有ネットワークに支払われる。そして残りがKokopelliの取り分となるという。
最も有名な元祖ファイル共有アプリケーション、Napsterの新バージョンは、今年中にサービスが開始される予定だ。Napster 2はKaZaAと競合する完全版アプリケーションとなりそうだが、BluFilterのライバルとは考えられないだろう、とSauriolは述べた。
「我々は著作権保護の面だけに焦点を合わせている。我々の技術は、コンポーネントの中に組み込んであるので、どんな開発者でも自由にアプリケーションに統合できる」とSauriolは言い、Napsterが製品にBluFilter技術を組み込むのを是非見たいと述べた。
「これを使えば、Napsterでも開発コストを節約できる」(Sauriol)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」