自社サイト「Microsoft.com」の検索を作り直した米マイクロソフト

 米Microsoftは先月、ナビゲーションツール市場における技術革新に追いつくために、自社製ソフトを使って同社のウェブサイト「Microsoft.com」内の検索機能をアップデートした。

 Microsoftは、自社のウェブサイト上で発表した7月21日付けの記事の中で、同サイトを訪れるユーザーの最大の悩みが「検索」にあったことを認めた。そして、もっと高速で性能のよい、しかも「100%自社開発の技術」を使用した製品/情報の検索を開発したと明かした。

 新アーキテクチャおよびアップデートされた検索インターフェースの構築には、同社の「SharePoint Portal Server 2003」、「Windows Server 2003」および「Natural User Interface(NUI) Web services」が使用された。Microsoftは7月13日から、米国内および同社の40の外国語サイトで、このシステムの運用を開始している。

 世界最大の企業サイトであるMicrosoft.comでは、1カ月あたり2800万件以上の検索クエリを処理している。同サイトの検索サービスには、過去2年間でおよそ25回も変更が加えられたが、それでも必要な情報がなかなか見つからないとの苦情が後を絶たなかった。

 「Microsoft.comの検索機能には、大きな問題があった。そのせいで、Googleを使った方が、良い検索結果が得られることもあった」と、Microsoft関連の総合情報誌「Directions on Microsoft」のアナリスト、Matt Rosoffは語る。

 Microsoft.comの新しい検索ツールでは、関連性や検索速度に加え、ナビゲーション機能が向上している。ある言葉を検索すると、「downloads(ダウンロード)」、「product information(製品情報)」、「support and troubleshooting(サポートとトラブルシューティング)」といった検索結果のカテゴリーが表示される。また、ネットワーク全体からより多くのデータを引き出すことができる。たとえば、検索語として「Office」と入力すると、Office関連のサブディレクトリからだけでなく、ネットワーク全体のOffice関連のコンテンツから分類された検索結果を得ることができる。

 さらに、Microsoftはこの新しい検索機能に、「Probabilistic Model」という理論に基づく新しいスコアリング・アルゴリズムを採用している。この技術は、Microsoft Research の研究員でありロンドンのシティ大学の教授でもある Stephen Robertsonによって開発されたもので、検索における言語認識を向上させ、より正確な検索結果をリストのトップに表示できるように設計されている。SharePoint Portal Serverのフルテキスト検索で採用されているランキング方式は、この研究の直接の結果である。Microsoft.comによると、同社の製品チームは英国ケンブリッジに拠点を置くMicrosoft Researchと共同で、今後も引き続きランキングアルゴリズムの改善に取り組んでいくという。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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