米連邦裁判所は、運送サービス会社米U-Haul Internationalが起こしていた、サードパーティのソフトウェアアプリケーションを用いて競合他社のサイト上に自社のポップアップ型広告を表示させることに関する訴訟について、これを合法とする判断を下した。
先週言い渡されたこの決定は、ソフトウェアメーカーの米WhenU.comを相手取り、自社サイトに訪れたユーザーにライバル社の広告を表示しないよう訴訟を起こしていたU-Haulにとっては打撃となる。
この決定は、広告ソフトウェアや“アドウェア”企業として知られている米Gatorが関係している各訴訟に、影響を与えることが予想される。GatorはWhenU.comと同様、インターネットのヘルパーアプリケーションを開発している。この種のアプリケーションは、P2Pアプリのような人気のあるフリー・ソフトにバンドルして提供されることが多く、ダウンロードするとWebサーフィンをしたり特定のサイトを訪れるユーザーに対し、ポップアップ型の広告を表示するもの。Gatorのソフトウェアは、米Washington Post、カタログ販売の米L.L. Bean、ホテルチェーンの米Extended Stay Americaを相手に、現在法廷で争っている最中だ。
米Overstock.comなどの他社も、WhenU.comやGatorを標的にして、著作権および商標の侵害を訴えている。
Gatorは今年2月、Washington Post、New York Times、Dow Jonesなどメディア数社がGatorを相手に起こしていた訴訟で和解に至った。だが、Gatorが抱えるそれ以外の訴訟問題は、ワシントンD.C.の広域係属訴訟司法委員会で決定されることになっている。
WhenUとGatorの2社はともに、消費者は自分たちの製品をダウンロードして自分のコンピュータにインストールする際に、広告を受け取ることを承諾していることから、自分たちの広告販売および配信方法は合法的だと主張している。また2社は、複数のウィンドウで多くのアプリケーションをサポートするよう設計されたデスクトップを所有している消費者にも責任があると主張している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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