米FTC(連邦通商委員会)は米国時間11日、外国政府と密接に連携して、国内外のスパマーを容易に起訴できるようにするための、強力な権限を連邦議会に対して求めた。
FTCが起草した13ページ構成のこの提案は、同委員会の委員を仮想スパム捜査官に仕立て、ISP加入者情報の提供要請、FBI犯罪データベースの調査、海外捜査当局との機密情報交換といった権限を認めるよう求めたもの。
CNET News.comが入手した「International Consumer Protection Enforcement Act(ICPEA)」(国際消費者保護法)と呼ばれる同法案は、長期にわたるネットユーザーのプライバシーの権利と、最も過激なスパマーをターゲットにした強力な法律の立法化を推進する政府との、緊張状態を浮き彫りにしている。自由論者たちは、ICPEA法案について、十分な確認がなされておらずバランスに欠け、「情報の自由法」を不当に抑制するものだとして、同法案に対する警告を既に出している。
FTCの5人の委員が11日に公表した連邦議会に対する共同声明には、「委員会が実施した最新の調査では、スパムの66%に虚偽の徴候が見られる。さらに、スパムの大半が海外のサーバを経由しているようだ。このような理由から、新たな立法権の確立が有効である」と記されている。
FTCのTim Muris委員長、そして少なくとも3人の委員が11日に連邦議会を訪れ、午前は下院の小委員会、そして午後は上院の小委員会と、今回の提案に対するロビー活動を2回行う予定だった。聴聞会はFTCの通常の再承認プロセスの一部となっており、Muris委員長はICPEAが再承認法案に組み入れられると示唆している。
通商委員会の共同声明では、スパムだけでなく詐欺全体をターゲットにするこの法律が、「FTCにとって、紛らわしいスパマーの捜査をより効果的に行い、国際捜査当局のパートナーとの協力を拡大できるようにするために、特に有用だ。FTCは、この法案が一段と効果的な捜査と法執行を可能にし、FTCの法執行任務をさらに強化してくれるものと信じる」としている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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