情報管理サービス会社のトッパン・フォームズは3月13日、企画会社のアートラボ、日本アートアカデミー協会と共同で、「ICラベル版画管理システム」を開発したと発表した。「美術品の外観を損ねない」「データ改ざんが極めて困難」「ウェブと連携し作品の詳細データが容易に入手できる」といった特徴があるという。
同製品は、版画の裏面にICラベル(RFIDタグ)を貼ることで作品ごとにID番号を付与し、データベース化するシステム。「1点1点にICラベルを付与して管理するため、作品の真偽判定や偽造防止が可能といったセキュリティ特性を持ち、公正な作品の流通確保に寄与できる」(トッパン・フォームズ)。
作品表面にリーダーライターをかざすと裏面のICラベルから作品データを読み取る。このデータをパソコンに転送すると、ウェブ上で作家名、作品名、エディション番号、作品画像といった詳細情報を確認できる。作品の真偽判定もウェブ上で行える。
日本アートアカデミー協会は、同システムを使ってデータベースを一般公開する予定。これにより「透明で公平な活動を広げていく」という。4月から「日本アートアカデミー賞」の第1回入賞作品に対して運用を開始し、その後順次、対象作品を広げて行く予定。
ICラベル版画管理システムは、ICラベル、ICラベル発行用ラベルプリンタ、ハンディー型リーダーライター、パソコンの4点で構成する。トッパン・フォームズでは、2003年度に3億円の売上を見込んでいる。
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