米国の音楽・映画業界団体は、企業内ネットワークにおける音楽や映像の不正使用に対して取り締まりを強化するため、世界各国の企業やFortune 1000に名を連ねる米国企業に対し、パンフレットを配布して警告を呼びかけている。
今回の配布は米レコード協会(RIAA)、米映画協会(MPAA)、国際レコード産業連盟(IFPI)が共同で実施しているもの。インターネットにおける著作権侵害の脅威に対して警告を行い、企業が従業員の著作権侵害行為を厳しく取り締まるよう求めている。
同業界団体は、2002年後半にもFortune 500の上級管理職、大学の法務担当者に宛てて同様の通達を送付し、高速ネットワークが著作権侵害行為に利用される可能性があることを警告している。
今回送付されたパンフレットには、「企業が従業員の不正使用行為に対し法的責任を負う」といった厳然たる内容や、「従業員がライセンス、または著作権所有者からの許可を得ていない音楽、映画、ビデオゲームを企業内のコンピュータシステムに保存している場合、著作権の公正使用ではなく、盗用とみなされる」、「他者が社内、またはインターネットを通じてこれらの作品を視聴できる場合、不法な再配布を行っていることとなんら変わりはない」といった文章が記されている。
さらに同パンフレットでは企業に対し、社内ネットワークで著作物の不正使用を監査し、該当するものが見つかった際は削除をした上で、著作権に関する遵法責任者に報告するよう勧告している。
RIAAのCEOのHilary RosenとMPAAのCEOのJack Valentiは、「残念なことに、企業の従業員は勤務先のコンピュータシステムを利用し、音楽、映画などの不正コピーを行っている。このような社内コンピュータを利用した不正行為は、ひいては企業を法的リスクに陥れ、会社の評判を傷つけ、さらにネットワークのセキュリティリスクを増大させる」と語っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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