米ヤフー、広告収入拡大へ新レイアウトを検討

 米Yahoo!が検索結果に掲載する有料広告リストを増やすことを検討している。検索サービスで提携関係にあるOverture Servicesにも大幅な利益をもたらすことになりそうだ。

 Yahoo!は数ヶ月にわたり、検索結果ページの新しいレイアウトをテストしているという。同社の検索結果ページでは、Overtureが提供する広告リストをページ右側の枠内に掲載している。これはライバルのGoogleと同様の手法だ。現行のレイアウトで表示できる広告リストは3〜4本だが、新レイアウトでは10本程度に拡大するという。

 「広告リストを増やせば、Yahoo!からのクリック数は10〜30%上がるだろう。そうなればOvertureの収入も2.5〜9%増加することになる。その結果、Overtureの売上高のうち、Yahoo!へのサービス提供によって得る収入の割合は30%に達する」とU.S. Bancorp Piper Jaffrayのアナリスト、Safa Rashtchは予測する。

 なおYahoo!は、新レイアウトのテストを行っていることは認めたものの、「ページレイアウト、新製品や新サービスに関する実験の1つ」(Yahoo!広報のDiana Lee)と説明し、Overtureとの関係拡大を意図するものではないとしている。

 Yahoo!は先月、3・四半期連続して黒字を計上したと発表し、Overtureの有料広告リストが同社の業績に大きく貢献していることを明らかにした。CNN.comやESPN.comといった専門サイトも、不振に陥った広告収入の立て直しを図るため、OvertureやGoogleなどの有料検索サービスに目を向けている。

 Overtureのシステムでは、検索結果の場所(表示順位)によって料金を設定し、ユーザーが検索結果のリンクをクリックすると、広告主が広告料を支払う。その広告収入をOvertureとポータルサイトが分け合う形を取っている。

 Rashtchyの試算では、「オンライン検索を利用するウェブサーファー10人のうち4人は、こうした広告リストをクリックする」という。「しかし現在、Yahoo!などはこうした機会の10%程度しか活用できていない」(同氏)。そこで、さらなる収益を求めて、今回の新レイアウトを検討しているのだという。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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