Apple Computerが「Digital Millenium Copyright Act」を行使し、IntelやAdvanced Micro Devices(AMD)のプロセッサ上でMac OS Xを動かすための情報が広まるのを阻止したようだ。
「OSx86 Project」への書き込みによると、同サイトがDMCAにもとづく警告を受けたことから、参加者は米国時間17日から書き込みができなくなったという。
「残念ながら、最大限の努力をしたにもかかわらず、OSx86 ProjectはDMCAに違反する旨の警告を受けとった。われわれが書き込みの内容を調べ、違反部分を削除する間は、この掲示板は利用できない。この件に関して、みなさんのご理解に感謝する」(同掲示板)
「Win2osx.net」というウェブサイトの掲示板にも、x86システムでMac OS Xを動かす方法についての情報が掲載されていたが、こちらも17日に閉鎖された。同サイトの掲示板には、先週はじめに「Maxxuss」というハッカーからの書き込みがあった。Maxxussは自身のウェブサイトで、x86システムでMac OSの最新版を動かせるようになるというパッチを、プログラミングに精通したPCユーザー向けに公開していた。
Appleは、自社製品以外のIntelプロセッサ搭載PCでMac OS Xを動かすことは認めないと明言していた。同社は昨年Intelプロセッサへの移行を発表した後、開発者向けに配布したシステムに「Trusted Platform Module(TPM)」を採用し、これらのシステムでしかMac OS Xが動作しないようにしていたが、ハッカーらはTPMの回避方法を見つけ出していた。しかし、こうした行為はDMCAで違法とされている。
DMCAでは、コピー対策用のメカニズムを「回避」できるソフトウェアやハードウェアの配布を一般に認めておらず、回避用のソフトウェアの在処にリンクを張ることさえ違法と判断した連邦控訴裁判所もある。ただし、回避テクニックの仕組みを議論することは認められている、というのが同法の一般的な解釈だ。
OSX86 ProjectおよびWin2osx.netの管理者からコメントを得ることはできなかった。OSX86 ProjectはDMCAについて、サイトの「About Us」の部分で以下のように言及している。
「本サイトはDMCAを完全に遵守している。本サイトは、Intelハードウェア上でOS Xを動かすことに関心を持つ人々のための掲示板を提供することだけを目的としている。意図的にDMCAに違反しようとする者の利用は禁じられてる」
アップルの関係者からはコメントは得られていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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