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アジア初の仮想世界カンファレンス「VWC2007」--Second Lifeに見るネットの未来

2007/07/27 23:18
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 ついにLinden Labが「Second Life」の日本語版サービスを開始し、注目を集める仮想世界サービス。7月26日には、アジア初の仮想世界カンファレンスである「Virtual World-Conference 2007 ――「セカンドライフへの挑戦」仮想世界からWeb3.0の可能性を探る――」が開催され、ネットサービスや仮想世界の識者が集まった。

 このカンファレンスでは「Now ――今、何が起きているのか?「仮想世界の現状」――」、「Challenger ――企業の挑戦(マーケティングの可能性)――」、「Future ――これから何が起きるのか?「仮想世界の今後とWeb3.0への可能性」――」という3つのセッションに分けられ、Second Lifeを中心に「仮想世界」の現実や将来性が語られた。

 セッション1「Now」では、デジタルハリウッド大学院教授セカンドライフ研究室室長の三淵啓自氏、アスキー取締役週刊アスキー総編集長の福岡俊弘氏、仮想空間サービス「splume」を提供するスプリューム代表取締役の梶塚千春氏、ゲームジャーナリストの新清士氏らが登壇し、仮想世界の最新の動向について語った。

「これまで言葉による“概念”でコミュニケーションをとってきたが、セカンドライフにより“感覚”や“直感”によるコミュニケーションが重視される」三淵氏は語る。

三淵啓自氏 デジタルハリウッド大学院教授セカンドライフ研究室室長の三淵啓自氏

 これまでのウェブによるコミュニケーションは、「文字」主体で、「直感」や「感覚」の共有は困難であった。仮想世界というインフラを利用することで、疑似体験を通したコミュニケーションが可能になったというのである。また、福岡氏によると、セカンドライフの台頭は「“インターネット上陸”と言われた時代によく似ている。当時は、インターネットが今日のように普及するとは考えていなかった。その可能性を信じている」とのことだ。Second Lifeを単なるアプリケーションではなく、新しいインフラととらえ、期待しているのである。

 実際、Second Lifeを活用し、マーケティング展開する企業も増加している。実際のビジネスに「仮想世界」が使われ始めているのである。セッション2「Challenger」では、企業の事例を中心に紹介された。

 宇宙旅行を販売しているロケットプレーンキスラージャパン代表取締役の大貫美鈴氏によると「Second Lifeは、商業飛行までのリードタイムを市場開拓やマーケティングなどの事業展開に利用できると考えている」とのことだ。宇宙旅行の実現は、数年先の話ではあるが、その間仮想世界で「疑似体験」を通じ、新規顧客の獲得や市場での認知を獲得しようというのだ。

 パルコ・シティ コンサルティング部の伊藤誠氏は、Second Lifeを「“体験できる”新しいメディアとしてマーケティングに活用できないかという視点から研究している」と、仮想体験できるプラットホームとしてSecond Lifeに期待の声を寄せている。

 また同社は、Second Life内で撮影された動画を渋谷のスクランブル交差点で流すなど「マシネマ」を活用したプロモーションを通じて「現実」と融合し、ターゲットにあったユーザーを増やす研究も行っている。ターゲット層を増やすことで、プロモーションの効果を高め、販売につなげようという狙いがある。

 C2cube執行役員兼チーフエバンジェリストの谷口佳久氏は「Second Lifeでインターフェース革命が起きる」と明言する。セカンドライフというプラットホームにおいて「会話」がコンテンツの主体でありインターフェースとなる。その中でGUIというインターフェースは意味を成さない。新しいプラットホームに応じたインターフェースの登場を予期したものだ。同社ではすでに会話型インターフェースを採用した「バズロボ」を公開している。

 新しい「世界」の登場にいち早く応える企業の体制は整いつつある。「現実」と「仮想」の融合は今後さらに加速していくだろう。その中で、Second Lifeのような仮想空間は企業にとって心強いツールとしてさらに利用されることだろう。

 セッション3「Future」では、専門家、参入企業などが今後の未来を予想し、その可能性を語った。「インターネットが流行しはじめた当時、1人1メールアドレスの時代がくるか、といった議論をしたことがある。今は仕事用、プライベート用、携帯電話用と3つくらい持っているのが普通。近い将来1人1アバターという時代もくるかもしれない」とSUN代表取締役副社長の奥井宏太朗氏。

 また、シーネットネットワークスジャパン編集統括 編集部部長の西田隆一は「仮想社会でもオフィス環境が作れるのではないかと期待している」と語る。つまり、アバターが現実世界の人間との結びつきを強め、場所と空間の制約を受けることなく、現実世界との融合が進むと考えている。ソフトバンクモバイル マーケティング本部の野中耕治氏は「“虚”を“実”に変えていくことが重要。そのためのルール作りが何より先決」と述べ、期待が集まる反面、ビジネスに結びつけるために解決しなければならない課題が多いことを示唆した。

Web 2.0以降のインターネット カンファレンスでは、Web 2.0以降のインターネットについても語られた
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