Bluetooth Special Interest Group(SIG)は米国時間12月17日、Bluetooth Core Specification Version 4.0の採用を発表した。速度を重視したバージョン3.0の発表からわずか数カ月しかっていないが、両者は異なる用途をターゲットとしている。
Bluetooth SIGを統括するMichael Foley氏は声明で、「17日の発表により、誰が最初に市場に製品を提供するかという、製品設計者による競争が始まった」と述べた。「あらゆる種類の新製品向けに、Bluetoothの低消費電力モジュールが登場するだろう。これは、Bluetoothワイヤレス技術によって新しい市場を切り開くというわれわれの目標に向けた、重大な一歩である」(Foley氏)
Foley氏は、Continua Health Allianceが次世代のモバイル健康機器ガイドラインにおける伝送技術として、既にBluetoothのこの新しいバージョンを採択したと付け加えた。
Bluetoothのバージョン3.0は、最大24Mビット/秒の速度をサポートし、オーディオストリーミングやファイル転送などの用途をターゲットとしている。バージョン4.0は、仕様上は基本的に類似の機能を含むが、1Mビット/秒の速度で8〜27バイトという非常に短いデータパケットをサポートすることを目的としている。これは、大量の情報を送信するセンサに使用される技術である。
Bluetooth SIGのEMEAマーケティングディレクターを務めるAnders Edlund氏はZDNet UKに対し、「バージョン3.0では、高速通信向けに802.11(Wi-Fi規格)を利用する点を最大の特長としていた」と述べた。「従来のBluetoothは、ヘッドセットや携帯電話間のファイル転送などの用途としてよく知られている。Wi-Fiと比較すると消費電力は非常に低いが、ボタンセル電池や自転車のセンサで使用できるほど低くはない」(Edlund氏)
Edlund氏によると、Bluetoothバージョン4.0は当初、健康およびフィットネス分野をターゲットとしていたという。「サッカーボールや自転車には、速度などを測定するためのセンサが搭載されている場合がある」と同氏は述べた。
Edlund氏によると、携帯電話などのデバイス内でBluetoothのバージョン3.0と4.0を組み合わせ、必要な時には高いデータ速度を実現しつつ、一部の用途向けには低消費電力機能を使用するといったことが可能になる予定だという。
STMicroとEricssonによる半導体製造ベンチャー企業であるST-Ericssonは17日、同社のワイヤレスチップ「CG2900」がBluetooth 4.0をサポートすると発表した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力