カリフォルニア州マウンテンビュー発--Googleの共同創設者であるSergey Brin氏によると、2本の柱から成る同社のOS戦略は、最終的には単一のOSへと収束する可能性が高いという。
GoogleのOSプロジェクト「Android」がスマートフォンおよびネットブック用OSとして認知度を高める中で、同社が2009年7月、OS「Chrome」の計画を発表したとき、同社の動向を見守る多くの専門家らが驚いた。モバイルコンピューティング業界を一新することを目的とした別のオープンソースOSの開発中に、パソコン業界を一新することを目的とするオープンソースOSを開発するとは、いったいどういうことなのかと思ったのである。
最高経営責任者(CEO)のEric Schmidt氏を含むGoogleの幹部らはそれ以来、両方のプロジェクトが進展するまで待ってほしいと述べ、その矛盾を大きく取り上げるようなことはしなかった。Chromeが発表された数日後、Android事業を率いるAndy Rubin氏は、機器メーカーには「異なる製品向けに異なる技術が必要だ」と述べ、Androidには電話での使用に適したものとするための独自のコードが多く含まれており、Chromeにもそれ特有の利点があると説明した。
しかしBrin氏は米国時間11月19日のChrome OS発表後、報道関係者らとの非公式の会話の中で、LinuxおよびWebkitのコードベースが2つのプロジェクトに共通であることなどを挙げて、「AndroidとChromeは、最終的には1つにまとまる可能性が高い」と述べた。
Googleがいつ2つのプロジェクトを統合したいと考えるかは明らかではないが、同社は、現在Androidを搭載するスマートフォンが将来、GoogleがChrome OSのターゲットとして考えているネットブックと融合することを見据えているようだ。もちろん、Brin氏の構想が、必ずしもGoogle経営幹部全員の共通の見解であるとは限らない。
Googleは声明で、2つのプロジェクトはいつどのようにして統合されるのかという質問に対する回答として、「Sundar(Pichai氏、Googleの製品管理担当バイスプレジデント)が発表で述べたように、これまで以上にコンピュータがモバイル端末のように動作し、携帯電話が小型コンピュータのように動作するという方向に収束し始めている」と述べた。「Googleは2つのオープンソースOSを提供することにより、ユーザーと機器メーカーの両者にさらなる選択肢を与え、オープンソースコミュニティの新しいコードの増加に貢献する」(Google声明)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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