ARMは米国時間11月17日、広く利用されている同社製チップを使った「Android」ベースの製品の開発を支援するため、技術企業35社以上が参加するアライアンス、Solution Center for Androidを設置すると発表した。
ARMベースのチップは世界中で特に人気の高いスマートフォンに搭載されており、(米国での人気機種である)Appleの「iPhone」、Motorolaの「Droid」、「BlackBerry Storm」「Palm Pre」も含まれる。
Solution Center for Androidは、Android OSを実行するARMテクノロジをベースにした製品の設計者や開発者にとって、リソースとして貢献することになる。Android OSは人気のスマートフォンDroidや「Acer Liquid」に採用されている。
スマートフォン以外にも、Androidはデジタルフォトフレームやスマートブック(Wintel陣営がネットブックと呼ぶものと同じ)に利用される。2010年1月のConsumer Electronics Show(CES)では、ARMテクノロジを使ったスマートブック向けプロセッサが、Qualcomm、Freescale Semiconductor、Texas Instrumentsから続々と登場するはずだ。このCESでとりわけ注目されるのは、Lenovoが同社初のスマートブックのデザインを披露することだ。同社製スマートブックは、米国ではAT&Tが販売するとみられている。
ARMは声明の中で次のように述べた。「開発者は、使用するコンポーネントがタスクに対応できるという保証を必要とする。AndroidはARMアーキテクチャのために記述されており、Android 2.0は高性能の(ARM製)『Cortex-A』プロセッサ設計向けに最適化された」
ARMは、人気製品のリリースが、同社をサポートするエコシステムに新しい刺激をもたらすと述べている。同社のセグメントマーケティング担当バイスプレジデントであるKevin Smith氏は声明の中で、「MotorolaのDroidやAcerのLiquidといった最近のハンドセットの発表に見られるように、Androidプラットフォームはオープンソースのエコシステムにおける根本的な変化を示している」と述べた。
Smith氏によると、ARMは今、開発ソリューションが世界クラスであることを裏付ける必要があるという。「ARMは機器メーカーが最高の開発ソリューションを自由に使えるよう、革新的なエコシステムを育成する立場にある」(Smith氏)
アナリストたちも同意している。ABI ResearchのシニアアナリストであるJeff Orr氏は、ARMの声明の中でこう述べた。「スマートブック、スマートフォン、その他のインターネット常時接続機器は、今後数年間にさらに消費者に普及すると予想される。これらの機器メーカーは、最先端の製品を手頃な価格で短期間に開発するためのサポート体制を必要としている」
ARMによると、Solution Center for Androidは、大手の機器メーカー、半導体パートナー、ソリューションプロバイダーの支援に加え、Texas Instruments、Mentor Graphics、Archosなど35社以上のARM Connected Communityメンバーも参加するという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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