ネットブックへの「Windows 7」のインストールを簡便化することを目的としたツール「Windows 7 USB/DVD Download Tool(WUDT)」が、オープンソースコードの不適当な利用につながるとの指摘を受け、Microsoftは同ツールの配布を中止した。
Microsoftは米国時間11月10日、この問題を調査しているところだが、すでにWUDTを取り下げたと述べた。この問題は、Windowsの話題を扱うブロガーのRafael Rivera氏が11月6日、自身のブログ「Within Windows」の中で提起したものだ。
Rivera氏はブログ投稿の中で、MicrosoftはオープンソースライセンスGNU General Public License version 2(GPLv2)のもとで公開されている「ImageMaster」というツールからコードを使用しているようだと述べた。GPLv2は他のオープンソースライセンスと同様、他者がコードを自由に使用することを認めているが、コードに施したすべての修正を共有するなど、独自の使用条件をいくつか定めている。
Microsoftは、この問題の検討に着手したことと、オンラインの「Microsoft Store」でWUDTをすでに削除し、調査が完了するまで配布しないことを認めた。
Microsoftは声明で次のように述べた。「当社は現在この問題を調査しているところで、見直しが完了するまで、Microsoft Storeサイトから(Windows 7にアップデートする)ツールを取り下げておく。当社の顧客に不便をおかけすることを陳謝する」
若干の問題を含むとはいえ、WUDTは重要なツールだ。というのも、光学式ドライブを搭載していないネットブックなどのPCで、OSをアップグレードする際の技術的な難題を解決するからだ。
Microsoftは数カ月にわたり、ユーザーが「Windows XP」ベースのネットブックをWindows 7に移行させることを支援するさまざまな方法を模索してきた。Windows 7と同じく10月22日にリリースされたWUDTにより、ユーザーはダウンロード可能なOSのファイルを取り込んで、起動ドライブを作成できるようになる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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