マイクロソフトは3月16日、同社のソフトウェア開発製品やアプリケーションデザインツールを大学生に向けて無償で提供するプログラム「Microsoft DreamSpark」を拡張し、「Microsoft DreamSpark 生徒版」として高校生にも無償で製品提供すると発表した。
大学生に向けたDreamSparkは、国内では2008年5月より開始していた。同プログラムは、学生向けコミュニケーションサイト「Channel 8」を通じ、「Microsoft Visual Studio 2005 Professional Edition 日本語版」「Microsoft Expression Studio 日本語版」「Microsoft Windows Server Standard Edition 日本語版」「Microsoft SQL Server 2005 Developer Edition 日本語版」「MicrosoftXNA Game Studio 3.0 英語版」といった製品をダウンロードにて提供するもの。国際学生証を持つ学生を対象としており、すでに日本国内でも8万件のダウンロードがあったという。
マイクロソフト デベロッパー&プラットフォーム統括本部 アカデミックテクノロジー推進部 部長の伊藤信博氏は、同社が教育分野において、「国際力」「想像力」「実践力」「専門力」の4つの力を身につけた人材を育成すべく取り組んでいるとしているが、「やはり実践力がまだ不足しているとの声が多い。DreamSparkを通じて若い間にマイクロソフト製品を積極的に利用してもらうことで、より高い実践力を身につけてほしい」と話す。
高校生向けとなるDreamSpark 生徒版は、文部科学省所管の学習ソフトウェア情報研究センター(学情研)とマイクロソフトが連携することで実現した。生徒個人もしくは生徒のリクエストをとりまとめた教職員からの申し込みは、まず学情研がホームページ上で受け付ける。その後、マイクロソフトの認証プロセスを経て、マイクロソフトが発行するソフトウェアダウンロード用アクセスコードが申込者へ提供される。
マイクロソフト デベロッパー&プラットフォーム統括本部 アカデミックテクノロジー推進部 情報教育推進グループ グループリードの矢岡明倫氏は、同社と学情研が連携した背景について、「学情研では教育ソフトのコンクールも行っており、IT人材の育成を推進したいという思いがマイクロソフトと一致している」と話す。「学情研は特別支援学校も含め、日本の高校約2600校とのコネクションがあり、DreamSpark 生徒版の告知や申し込み窓口として最適だ。また、学情研の開催するコンクールでも、これまで高校生には手が出しにくかった高価なマイクロソフト製品が手軽に使えるようになる」と矢岡氏は述べ、両者連携によるメリットを説明した。
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